UNI-Apro/UNI-LCJ郵便テレコム部会第17期国際労働学校(2008年12月1~5日、マレーシア・クアラルンプール)

~UNI-Aproユース ステップアップ!~
UNI-Apro/UNI-LCJ郵便テレコム部会第17期国際労働学校が、2008年12月1日(月)~12月5日(金)の5日間、マレーシア・クアラルンプールで開催された。国際労働学校はUNI-Aproの青年を対象としたワークショップで、日本からNTT労組9名、KDDI労組5名、情報労連2名、JP労組9名の計25名、Apro地域の6ヶ国(フィリピン6名、インドネシア1名、バングラデシュ1名、ベトナム4名、シンガポール1名、マレーシア8名)から21名、総勢46名の参加となった。
マレーシアへの出発前日、日本人参加者向けにオリエンテーションが行われ、小川陽子UNI-Apro青年・女性コーディネーターよりUNIの概要および国際労働運動についての講義、前回の参加者である後藤一宏KDDI労組企画部長より、外国人参加者とのコミュニケーションの方法、ワークショップ中の注意事項など細かいアドバイスを受けた。さらに、宇田珠美NTT労組中央執行委員(国際担当)、渡辺拓也KDDI労組中央副執行委員長、安永貴夫情報労連書記長、佐々木貢JP労組国際部長から各組織概要および国際活動の紹介もあり、初めて顔を合わせる参加者にとって非常に参考になった。オリエンテーション終了後の懇親会には、野田三七生NTT労組事務局長、竹内法心JP労組中央副執行委員長も駆けつけ、緊張気味の参加者を激励した。

プログラム
プログラムは、基本目的である①労働組合の基本コンセプトを学ぶ、②国際労働運動の基礎知識の習得、③国際連帯の促進とネットワークの構築をもとに、より深い理解を得られるように毎年改善・工夫されている。国際労働運動やグローバル化で労働者が直面する課題を学ぶ講義と、それを受けて議論するグループワークに分けられ、積極的な関与が求められる参加型ワークショップである。グループは、英語力、国籍、ジェンダーなどを考慮して6つに分けられる。加えて、参加者は4つの委員会(ワークショップでの規則作り・司会進行などを行うプログラム委員会、毎日の活動を総括するリポート委員会、講義の合間に気分転換のエクササイズを行うファン&ソーシャル委員会、参加者が持ち寄った物品を販売し、収益をフィリピン・パヤタス貧困地区の子供達に寄付するマーケティング委員会)のいずれかに所属し、互いに助け合いながら役割を果たして連帯を深めていく。
初日は、オリエンテーションとして、ワークショップの意味、進め方、基本ルールの説明、自己紹介、委員会メンバー登録などが行われた。2日目の開校式に続く基調講演では、主催者代表として出席したUNI-LCJ郵便テレコム部会世話人の渡辺KDDI労組副委員長が、高齢化、非正規労働者の増加という日本社会の現状を背景に労働組合の組織化の取り組みを報告した。クリストファー・ウンUNI-Apro地域書記長は、自らの国際労働運動における経験を紹介するとともに、いまだにある「労組は使用者に対立するもの」というイメージを変えるには青年の力が必要だと訴え、「強い意志を持てば、何事も成し遂げられる」と呼びかけた。また、日本の協調的労使関係はアジアの他の国においても有効だと強調した。
3日目には、各国代表が青年活動を報告。フィリピンの貧困地区児童への給食ボランティアをはじめとして、マレーシアの移民労働者ヘルプデスク、インドネシアにおける自由で民主的な組合設立の歴史的背景など、初めて知る他国の様々な課題と多彩な活動に参加者は熱心に聞き入っていた。日本からは、①JP労組の柿田将博・九州地方本部ユースネットワーク議長および中島紗緒里・東京地方本部スタッフが、民営化の影響および労組統合、青年部の今後の展望について、②NTT労組の川村洋平ドコモ本部執行委員が、プルタブを集めて車椅子を贈るなどフレージの社会貢献活動を紹介。午後には、シャフィー・BP・ママル・UNIマレーシア加盟協議会(UNI-MLC)議長から、マレーシア労働運動の現状と課題の講演も行われた。シャフィー議長は、「UNIファミリーの一員としての自覚を持ち、共に協力していこう」と参加者を鼓舞した。

課外活動
ワークショップ4日目は、グループごとにクアラルンプールの多様な文化・多民族性とグローバル化を観察する課外活動を行った。参加者は、事前に計画した主要ポイント(中華街、インド人街、中央郵便局、ショッピングモールなど)を訪問し、通りすがりの人へ労働組合に関するインタビューをすることになっていた。途中で激しい雷雨に見舞われるなどのハプニングもあったが、互いの職場環境、労働条件などを話し合うなど、足止めされた時間も有効に活用していたようだ。早朝から終日、共に行動して課題をこなした後は、参加者間のコミュニケーションが格段に円滑になっていた。翌日のグループ発表では、チームワークについて、グローバル化のメリット・デメリット、労働組合に関する一般の人々のイメージが報告され、活発な質疑応答が行われた。

寄付金
参加者が持ち寄った物品販売と、遅刻者からの罰金徴収、日本の各組織における事前カンパなどで、総額約18万円の寄付が集まった。閉会式で、マーケティング委員会からパヤタスの子供達のために役立てて欲しいと、レイナー・クルスUNIフィリピン加盟協青年委員会議長に贈呈された。

終わりに
最初は緊張に顔をこわばらせていた日本人参加者だったが、グループ討論や委員会活動を通じて次第に外国人参加者とも打ち解け、最後の課外活動を経て強い連帯感が生まれたようだ。連日、深夜まで作業が及び、その課題量の多さ、外国人参加者の時間のルーズさを指摘する声もあったが、大多数の参加者から達成感・充実感と共に「若者の組織化など、各国共通の課題が分かった」、「これからも外国の仲間との交流を続けていきたい」、「他国の状況を知ることが出来て、有意義だった」などの肯定的な意見が多く聞かれた。アリス・チャンUNI-Apro青年・女性担当部長は、「このワークショップにおける経験は最初のステップに過ぎず、ここで見聞きし感じ学んだことを今後の活動に生かしてほしい」とまとめた。


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