デジタル化が進む印刷産業の課題

UNI-Apro印刷部会委員会
前回会議(2008年9月15日、ザグレブ)以降発生した、UNI及びUNI-Apro印刷部会における人事変更を確認した。ローゼンツバイク前印刷部 会担当局長が本部に新設された組織化・キャンペーン局長に就任し、同ポストに前UNI-Apro印刷部会議長のウォルシュ氏が就任。同氏の後任として、 オーストラリア製造労組印刷部会書記長のキャシン氏が委員会新メンバーとして紹介された。空席になった議長ポストは、2011年に開催予定のUNI- Apro印刷部会大会における選挙まで当面、キャシン氏が議長代行を務めることが確認された。
竹井UNI-Apro印刷部会副議長は、先の衆議院選挙における政権交代と、セキュリティペーパー印刷事業の民営化阻止の可能性について報告した。チャ ンドラセカラン同副議長は、マレーシアにおける新聞産業の職が自動化により削減されていること、デジタル印刷やインターネットニュースなど電子媒体への移 行が急速に進んでいる現状を報告。タルワール同副議長は、インドにおけるドネリーのチェンナイ工場労働者へのコンタクトとケベコール組織化が難航している ことを報告し、UNI印刷部会の支援と介入を要請した。キャシン同議長代行は、オーストラリアとニュージーランドにおいて共通の多国籍企業が多いことか ら、両国労組間の強い協力関係があること、アジア太平洋地域の他の国にも労組ネットワークの協力を拡大する可能性を示唆した。

UNI世界印刷部会運営委員会
ミシェル・ミュラーUNI世界印刷部会議長は開会の挨拶で、国際的な金融危機と、印刷部門における技術革新が雇用に大きな影響を及ぼしつつある中、開催 された同会議への出席者を歓迎すると共に、日本の政権交代という労働者にとって明るい出来事は来年の長崎大会に向けて大きな励みになると述べ、日本の労働 組合の努力に賛辞を送った。
アドリアーナ前局長は、過去4年に渡り、国際的な労組ネットワーク作りを推進してきた多国籍企業ごとの活動状況と、その結果としてのUNI印刷部会のプレゼンス強化及びグローバル協定締結の成果(現在、ナンパック、ケベコール、イーランダーの3社と締結)を報告した。
ジェニングスUNI書記長は、「UNI印刷部会ブレイキングスルー」と題するプレゼンの中で、UNI設立後10年をかけてGUFの中でも主導的位置を確立 してきたが、今後の10年を見据え現状に満足せず絶えず前進しなければならない、そのためにブレイキングスルー『変革』が必要だと訴えた。米国や日本で政 治的ブレイクスルーがあった、UNIにおいてもスタッフの世代交代が進み、局長が10人入れ替わった。UNI欧州では最近、テレコム部会とIBITS部会 が統合してICTS部会が発足した。紙からデジタル印刷・オンライン媒体へと急速にシフトしていく中、UNIメディア部会やICTS部会との連携が不可欠 だ。森林を伐採し化学薬品を使用する印刷産業が環境問題に対応するには、政策提言を含めNGOなど他の組織との協力も模索していく必要があろう。加盟費の 統一を果たしたが、支払額が実質減額となる組合には是非、その分を組織化基金に拠出することでUNIの活動を継続的に支えてほしい、と要請した。
竹井運営委員は、長崎で世界大会を開催する意義と準備状況を報告すると共に、核兵器廃絶1000万人署名への協力を呼びかけた。
ミュラー議長は最後に、日本の加盟組合の努力に感謝し、長崎大会に向け、印刷部会としても「印刷産業のデジタル化への対応」をテーマに次回運営委員会(2010年6月、ニヨンの予定)までに議論をまとめることとし、閉会した。


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