UNI-LCJ金融部会、英国UNITE the UNION金融部会と情報交換

 

2018年6月17日午前中、英国・リバプールで開催されるUNI世界大会に合わせ、UNI-LCJ金融部会(全信連、生保労連、全国農団労、労済労連、全労金、損保労連、JP労組が参加)は、英国のUNI金融部会加盟組合UNITE the UNIONの金融部会担当、ドミニク・フック氏(UNI世界金融部会委員)、ゲイル・カートメイル副書記長と情報交換を行った。アンジェロ・デクリストUNI世界金融部会担当局長、ジャヤスリ・プリヤラルUNI Apro金融部会担当部長も参加した。

英国労働組合会議(TUC)には現在49組織、620万人(組織率23%)の組合員がいる。1979年は1300万人だったが減少している。現在の課題は、若年層の組織化、低賃金、長時間労働、ゼロ時間契約等である。UNITE the UNIONは産業別労働組合が何度も統合を重ね、現在120万人を有する。

英国EU離脱決定後、フルーツ収穫等に従事する移民労働者が減ったが、金融産業で働く労働者は主に国内業務に関わっているため雇用の流失はそれほどでもない。しかし経済・社会には大きな影響が予想され、最悪のシナリオに備えるしかないと覚悟している。

デジタル化の影響については、2015年にHSBCは事務センターの8000人分の仕事を人件費の安価なインド及び中国に移した。それにより影響を受ける労働者の怒りや未来への希望の喪失を、組織化・組合活動を通じて希望を見出せるように支援した。また、コールセンターという呼称からコンタクトセンターと呼ばれるようになっている。電話だけでなく、ビデオチャット、ウェブチャット等を通じて顧客対応をするためである。コンタクトセンターでの賃上げは、使用者から業務内容の変更提案があった際、より複雑で多様かつマルチスキルを要求される業務であることから賃上げを交渉することができた。組織率が高かったから、組合の要求が応えられたと思う。コンタクトセンターも、デジタル化で業務は縮小するだろう。自然言語を理解するAIの開発が進めば、人間がもっと不要になる。まだ導入コストは高いが、6年後には機械による応対サービスはもっと安価になり、更に導入が進むだろう。

金融産業の特徴として女性労働者が圧倒的に多く、しかも低賃金である。英国の産業別でみると、金融産業における男女賃金格差が最も大きく、英国の平等監視組織から女性労働者の待遇が不公平であると指摘された。仕事及び職位における差別がある。低賃金の仕事に従事するのは殆どが女性で、昇進するにつれて男性が増えていく。女性の得意とするソフトスキル(対人・コミュニケーションスキル)は過小評価されてきた。コンタクトセンターでの賃上げは、ソフトスキルの価値が認められたためである。組合の役割として、組合員の学習を支援することが重要で、労働党政権時代に組合学習プロジェクトを立ち上げた。問題は、保守党政権下でプロジェクト資金が縮小されていることである。


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