ADBとの共同フォーラム「金融産業におけるデジタル化の傾向と雇用へのインパクト」

第2回UNI Apro金融部会/アジア開発銀行(ADB)共同フォーラムが、2018年5月3日、フィリピン・マニラで開催され、65人が参加した。「金融産業におけるデジタル化の傾向と雇用へのインパクト」をテーマに、活発な意見交換が行われ、デジタルディスラプション(デジタル化の波がこれまでのビジネス秩序を覆し破壊すること)が続く中、金融産業で働く労働者にとっての急務の課題に対応するため知見を共有した。

ADB年次総会に合わせ、UNI Apro金融部会が共同フォーラムを開催するのは2回目である。

「ASEAN+3(日本、韓国、中国)におけるデジタル化の仕事、スキル、雇用への傾向」と題する知識共有セッションではまず、ADBの経済開発部のラナ・ハッサン部長から、テクノロジーと仕事に関するADB調査報告書の概要について報告を受けた。続いて、モーテン・クラウセンUNI欧州金融部会規制政策担当が、フィンテックと雇用喪失に関するUNI金融部会アンケートの結果を説明した。

向浦全信連副議長と、ボビー・テイ・シンガポール銀行労組書記長は、日本とシンガポールそれぞれにおけるフィンテックの影響について現状と課題を報告した。

「フィンテックにおける、人工知能を活用したイノベーションのインパクト」と題するセッションでは、インテリジェント・ソリューション&コンサルタンシー社取締役、マノダ・ガマジ博士から基調講演を受けた。このセッションでは、顧客の新たな期待に応える新たなビジネスモデルを開発するプラットフォーム等、人工知能(AI)を活用した銀行・保険会社にとっての新たなビジネスについてのアイデアや提案が議論された。司会を務めたクン・ワルダナUNI Apro ICTS部会担当部長は、「AIで人々のライフスタイルも変化し、金融機関の仕事も変わり、機会も生まれている。イノベーションには、迅速さと創造性、生涯学習の意欲が鍵となる。労働組合として、連帯してベストプラクティスを共有し、社会パートナーとの対話に積極的に関わっていくことが重要だ」とまとめた。

宮井UNI Apro金融部会議長は閉会に際し、ガマジ博士からの「銀行だけでなく個人もイノベーションを受け入れること、AIと人との組み合せで最良の顧客対応ができるはずだ」というメッセージを受け、「一人ひとりが考え、行動を変えていかなければならない。労働組合は組合員のチャレンジを後押しできる環境整備を、会社や行政に働き掛けていく必要がある」とし、「人間に焦点を当てた取組みが今一層求められている」と述べた。


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