フィリピン金融労組との情報交換

UNI-LCJ金融部会代表団は、フィリピン・マニラで開催されたUNI Apro金融部会委員会並びにADBとの共同フォーラムに合わせ、2018年5月4日、フィリピンの加盟組織、金融労組(NUBE-IFO)と情報交換を行った。

午前中、UNIフィリピン加盟協(UNI-PLC)青年委員会が10年以上に渡り取組んでいる社会貢献活動の1つ、パヤタス地区の貧困家庭の児童への給食活動を体験した。レイナー・クルスNUBE-IFO副委員長(元青年委員会議長)は、社会一般、特に若年層が抱く労働組合のイメージを刷新する目的で、このパヤタス給食プロジェクトを始めた、と経緯を語った。「労働組合は企業内の労働者の条件改善のためだけの、抵抗する、古い組織だと思われている。貧困対策等の社会的課題にも目を向け、働く者どうし連帯することにより、また社会パートナーとの建設的な対話を通じて、社会を変えていくことができる組織であることを伝えたい。」

貧困対策は産別ではなくナショナルセンターが取組むべき課題ではないか、という質問には、フィリピンの労働運動はナショナルセンターが複数存在するなど分裂しており、結束して課題解決に取組む体制が弱いとの実情が吐露された。

エクシー委員長は、フィリピンの金融産業の現状と傾向、労働組合の課題、労使関係を説明し、デジタル化時代に合わせた銀行労組(旧名称NUBE)の組織改革について説明した。組織化については、未組織のユニバーサルバンク、農村銀行、保険会社、銀行へのITサービスプロバイダー等をターゲットとする他、どの産別にも未加盟の独立労組の加盟や、管理職の組織化を重点目標とする。重点課題は、労働基準の遵守及び監督システムの改善、ジェンダーに基づく暴力の廃絶、業務の自動化・AI化への組合の効果的な対策策定、契約労働をはじめとする不安定な雇用形態の蔓延防止等である。フィンテックへの意識啓発活動としては、まず将来の働き方への影響を分析し、従来の対応では不十分であることを踏まえ、労働組合として、この大きな変化を止めるのではなく、コントロールすることが重要であることを組合員に周知していく。フィンテックへの対応としては、AI導入に関するルールの策定に労働組合も参画すること、AIシステムに「人間が指揮する」アプローチを採用すること、前線で働く従業員をAIで置き換えるのではなくサービス強化のために使うことを原則に、「倫理的なAI」条項を協約に入れるよう交渉していく。

NUBE代表団は2016年3月に来日し、UNI-LCJ金融部会と情報交換を行っている。エクシー委員長は、UNI Apro金融部会加盟組織として、今後もUNI-LCJ金融部会と情報交換を密にしていきたいと述べた。

 


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