UNI世界商業部会大会において、「世界の商業部門に組合の力を構築する」ための行動計画として、グローバル枠組み協定(GFA)を活用した組織化の好事例が共有された。
冒頭、UNI(商業部会)がGFAを結んだ8社の組合役員・組合員へのインタビュービデオが上映された。日本の企業として初めて締結した、髙島屋労組の澁谷委員長は、「協定は会社との関係の中で組合の立場や存在価値を高めると共に、結果的に企業の生産性向上、労働者の地位向上、企業の地位向上にも繋がる」とGFAの意義を強調した。また昨年、イオンが事業を行う各国の労組リーダーや従業員代表を招いて初のイオングループユニオン・グローバルネットワークコミッティを開催した、イオングループ労連の高橋会長は、「岡田CEOも出席し、イオンの健全かつ協調的労使関係をアジア各国に広げること、会社が団結権や従業員との対話の必要性を認めていることをアジア各国に伝えることができ、各国の従業員は非常に喜んでいる」と成果を強調した。八野UAゼンセン副会長は、「UAゼンセン、髙島屋労組、イオングループ労連はGFAの取組みについて、他の組合や企業が理解を深めるための活動を積極的に行なっている」と紹介した。
続いて、永島イオングループ労連副会長がGFA締結の意義とその後の取組みについて報告した。グループ各社労使で、周知、履行、検証の3つの切り口から1年サイクルで取組みを進めていること、イオングループ労連がカンボジア、インドネシア、マレーシア等、海外で働く仲間と連帯し、労組として雇用の確保と労働条件の維持改善に努める活動を紹介した。
この他、H&MとのGFAをてこに、ニューヨークの労働者の組織化に成功した事例や、カルフールとのGFAによって、同社がルーマニアで買収したビラ店舗とルーマニアのカルフール店舗で4,000人を超える労働者の組織化に繋がったことが報告された。
大会代議員は、GFAの内容及びメカニズムの強化、商業多国籍企業との締結・実施に向けた取組み強化、企業別グローバル労組同盟に加え業態別労組同盟の構築を検討すること等によって、「世界の商業部門に組合の力を構築する」ための行動計画を採択した。
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