UNI商業部会タンゴ:組織化とグローバル協定

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UNI世界商業部会大会が2013年10月9~11日、アルゼンチン・ブエノスアイレスで開催され、34カ国、49組織から295人(うち代議員114人、全体の女性比率40%)が参加した。日本からはUAゼンセン及び自動車総連より13人の代議員が出席した。

開催国アルゼンチンのカルロス・トマダ労働・雇用・社会保障大臣も臨席した開会式で、商業サービス労組FAECYSを代表してルーベン・コルチナUNI世界商業部会議長代行は、全参加者を歓迎し「85年以上の歴史の中には、民主主義の誕生や中断もあり、また工業化・経済発展に伴い組合の役割も変化してきた。皆さんにアルゼンチンの仕事の現場も見てもらいたい」と挨拶した。

アルケ・ベシガーUNI世界商業部会担当局長は、前回ダブリン大会で採択した同部会ブレイキングスルー戦略に沿って、2009~2013年の活動を振り返った。髙島屋をはじめ多くの流通企業とグローバル協定が締結された成果や、企業別労組同盟の設置・協力関係強化、グローバル協定交渉の進捗状況が報告された。また、2012年9月には商業部会として中国にミッションを派遣し、今大会にも中華全国総工会の徐楽氏が来賓として出席していることを報告した。アジア太平洋地域の活動として、UNI Apro商業部会大会を総括した他、東日本大震災に際しての連帯支援・被災地激励についても報告された。

フロアからの発言では、清水陽子代議員(UAゼンセン)が、日本で唯一の流通産別組織が結成されたことと、それでも産業全体の就業者数からみれば依然として低い組織率を上げるための組織拡大方法を紹介、世界の流通労働者と連携して社会的影響力を高めたいと述べた。

また、バングラデシュの縫製工場崩壊事故を受けて、安全衛生上危険な工場で働く労働者の労働環境・条件を改善するため、UNI及びインダストリオールが中心となって働きかけ、現在までに100社を超える企業が金銭的責任の伴う安全協定に署名したことが報告されると共に、今後の検査・修繕とモニタリングの重要性が強調された。

ジェニングスUNI書記長は、ウォルマートやGAP等、バングラデシュ安全協定未署名企業に対して「参加のドアはまだ開かれているが、特別扱いや取引は一切ない」と断言、「組合を認めないことが賢くトレンディだという企業の考えは間違っており、そうした態度を広めてはならない」と訴えた。労組同盟の事例として、カルフール、イケア、ショップライト、ウォルマートが取り上げられた。ラルス代議員は、「スウェーデンではイケア従業員の80%が組合員、店舗を含めても60%が組織され、全ての職場に協約があるが、海外ではイケアのスタンスが異なることを認識している」と述べた。トルコの参加者は、「組合員や家族への脅しや、会社がつくった第二組合による混乱等、会社の反組合的態度に直面し組織化は難航しているが、労組同盟を通じたスウェーデンの仲間からの連帯支援に感謝している」と述べた。シャリーザ代議員は「マレーシアでも2008年当時、イケアは組合を認めようとしなかったが、スウェーデンの組合やUNI Aproが経営側と会って信頼関係構築に努める等し、3年後にようやく認められた。協約も結ばれ、5年経った今ではマレーシアで最も良い産休の条件を持つ等、喜んで働ける職場となった」と報告した。コロンビアでは、組合活動は命がけであったが、UNIの支援で全国のカルフール店舗を巡り組織化を進めている。カルフールでの成功を他企業にも広げていきたい。ブラジルでは、3つのナショナルセンターが協力し、不安定労働に取組むためにウォルマート労組同盟を結成、活動を進めている。

10日午後は、8グループに分かれて、流通企業の現場を視察した。日本人グループはベア・センコスッドを訪れ、組合代表から説明を受けながら店舗内部、組合事務所、スタッフ食堂他を視察、店長及び全従業員から歓迎を受けた。

商業部門の不安定雇用に関するパネルディスカッションでは、八野正一代議員(UAゼンセン副会長)が、日本の短時間労働者の現状と待遇改善に向けた取組みを具体的事例を交えて報告した。

決議委員会より今後4年間の行動計画修正案が提案され、フロアから様々な意見が出された。相原代議員(自動車総連会長)は、行動計画に賛意を表明した上で、1000万連合実現プランに沿った自動車総連の取組みとUNI-LCJ110万人組織達成目標について述べ、特に若年層育成の重要性を訴えた。大会は、行動計画及び決議、ウォルマート労働者及びトルコのLeroy Merlin労働者への連帯決議を採択した。

最後にUNI世界商業部会運営委員会選挙が行われ、オニール代議員(米国UFCW)が議長に、八野代議員がアジア太平洋地域を代表する副議長に選出された。「力を結集し労働者の声が隅々まで届くように」との思いを込め、南米の組合員による太鼓の賑やかな演奏に合わせ、色とりどりの組合旗が振られ、大会は閉幕した。

写真はFlickr参照。


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