
長年にわたり、アデレード・アモア氏は、コフォリドゥアの東部地域病院で行われる議論を、ただ見守るだけであった。「私たちにはアイデアがあっても、発言力や自信に欠けていた」と議論に参加しなかった過去を振り返る。
だが、UNIとガーナ保健サービス労組(HSWU)が2025年9月に港町テマで主催した、労働安全衛生およびジェンダーに基づく暴力防止に関する研修に参加したことを契機に、状況は変わり始めた。
ドイツ国際協力公社(GIZ)が資金提供した『ケア部門における能力開発プログラム』の一環として実施されたこの研修は、職場の安全とジェンダー平等に関する労働者の理解を深めることを目的としていた。
研修は、職場の力学に配慮した構成となっており、女性たちはまずリーダーシップに関するセッションに参加してサポート体制の整った環境の中で自信を築いた後、ジェンダーバイアスや職場でのハラスメントといったデリケートなテーマに取り組む男女混合のワークショップに加わった。男性も専用のセッションを受け、ジェンダー役割に関する自身の固定観念を検証するよう促された。
アモア氏にとって、この研修は職場における自身の役割について見方を変えるものとなり、「私にとっての変化は、女性自身が能力を高め、自信を持って意思決定の場に加わらなければならないと気づいたこと。法律は私たちを後押ししてくれるが、私たち自身も一歩踏み出さなければならない」と述べる。
病院に戻ったアモア氏は、同僚との議論の中で積極的に意見を述べるようになり、今では自身の提案が検討され、取り入れられている。「自分の存在が認められ、大切にされていると感じる」と語るアモア氏は、他の女性たちに対しても、職場で自分の権利を主張し、キャリアアップを目指すよう働きかけ始めた。
同じく研修に参加した主任眼科技師のトマス・ブルサ氏にとって、この研修は職場だけでなく、家庭生活についても考え直すきっかけとなった。
ブルサ氏は、自らは公平に女性を扱っているつもりであったが、文化的な規範が依然として女性に重い負担を強いていることに気づいたと言う。研修後は子供たちと機会均等について率直に話し合うようになった。また、このプログラムが「共に進むこと」を重視していた点が特に意義深かったと述べ、「研修から得た最も貴重な教訓は、集団としてのエンパワーメントの重要性。真の達成とは、一人で頂点に立つことではなく、他者を高め、誰もが成功する機会を得られるようにすること」と語った。
参加者は、女性のリーダーシップに関するセッションと男女混合の対話が組み合わさったこの研修が、個人的そして職業的な変化のための場を生み出したと語る。ブルサ氏は、「平等への道のりはまだ長く続いている。それにむけた一翼を担う覚悟ができた」と語った。
アデレード・アモア氏とトーマス・コフィ・ブルサ氏は、2025年9月にガーナ・テマで開催された「女性リーダーシップおよび労働安全衛生(OSH)/ジェンダーに基づく暴力とハラスメント(GBVH)」研修に参加した。この研修は、ドイツ連邦経済協力開発省(BMZ)の資金提供を受け、UNIがHSWUと提携、GIZの「ケア部門における能力開発プログラム」と協力して実施したものである。