欧州テレコム部門の労組と使用者団体、AI導入の倫理的かつ公正な運用を要請

2025年12月半ば、テレコム部門の労働組合と使用者団体が、AIがEUの競争力を向上させつつも倫理的かつ公正に導入され、欧州の労働者のスキル向上に寄与する方法について共同声明を発表した。

声明では、欧州の通信労働者を代表するUNI欧州と欧州通信事業主団体Connect Europeが「人工知能(AI)の有益な可能性」を認めつつ、「持続可能かつ社会的に有益な方法で欧州のAI分野における能力と生産性を向上させる必要性」を強調している。

さらに、「イノベーションや投資、AIの潜在的な生産性向上の効果のみに焦点を当てるだけでは、持続可能で有益なAI導入を保証するには不十分である」と指摘し、欧州の倫理規範、法的要件、基本的人権を堅持し、人工知能が発展できる「信頼のエコシステム」を構築すべきだと主張している。

これには、差別や悪用を回避するための「人間の管理に基づくAI利用」や、職場に新技術が導入される際の「社会対話と団体交渉」の強化が含まれる。労使の社会パートナーはまた、欧州に対し「ハードスキルとソフトスキルの両方を強化」するよう要請しており、これなしでは「AI技術の潜在的な利益は実現されない」としている。これに加え、テレコム部門における投資環境の改善により、業界は人材不足に対処するため有能なスタッフを惹きつけることも可能となる。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「団体交渉と実質的な社会対話は、職場におけるAIとアルゴリズム管理の課題に対処するための不可欠な手段である。イノベーションとAI導入は、信頼、透明性、労働者と基本的人権の尊重に基づいて構築されなければならない。本共同声明は、テレコム部門における人工知能と新技術の公正かつ倫理的な導入に向けた道筋を示すものだ」と述べた。

また、アレッサンドロ・グロペリConnect Europe事務局長は「欧州は、AI分野における新たな投資と革新の機会を確保することで、テック及びテレコム部門の復興を目指すべきだ。これには、デジタルインフラへの民間投資環境の改善と、労働者のスキル向上及び人材育成のための資源増強の両方が必要だ」とコメントした。