
マイクロソフトのゲーム子会社ゼニマックス・メディアで働く300人超の品質保証(QA)に携わる従業員が、同社との間で暫定合意に達した。米国ゲーム業界で初の画期的な合意である。
クリスティ・ホフマンUNI 書記長は、「この合意によって、急速な変化を遂げる業界において労働者の権利を尊重する新たな基準が確立される。ビデオゲーム労働者の組織化の準備が整っているというだけでなく、より公正で民主的な業界の先導役となる覚悟を示すものだ」と述べた。
この合意は、メリーランド州とテキサス州で全米通信労組(CWA)が組織化する労働者を対象としたもので、2022年にマイクロソフトと締結された、中立保持協定(労組結成に際して会社が中立の立場を約束する合意)の下、約2年間の交渉を経て成立した。
合意には、全従業員を対象とした賃金引き上げ、新たな最低賃金、不当解雇からの保護、苦情処理手続き、そしてゲーム開発に対するQA労働者の貢献を正式に承認することが盛り込まれている。また、職場における人工知能(AI)の活用に関する 既存の合意枠組みも含まれる。
『ザ・エルダー・スクロールズ』や『ドゥーム』などの人気シリーズを制作するゼニマックスの従業員は、2023年にマイクロソフトのゲーム部門で初の公式認定を受けた労組を結成した。以来、中立性協定の下で2,000人を超えるマイクロソフトでゲーム開発に携わる労働者がCWAに加入し、使用者の干渉を受けることなく組合を結成する権利を行使している。
クレイグ・カミングス・ジュニアCWA委員長は、「ビデオゲーム業界の労働者は、集団の力が機能することを改めて示してくれている。この合意は、労働者が団結し現状を受け入れないことで、何をもたらすことができるかを示すものだ。職場でのAI利用に関する発言権、大幅な賃金引き上げや公正な評価制度、労働者への報復防止など、我々の組合員は業界の基準を引き上げた。彼らを最後まで支援していくことを誇りに思う」と述べた。
この暫定合意は組合員による承認投票に付され、6月20日までに結論が出る見込みだ。