
世界中の金融部労組の役員が2024年6月3~4日、アルゼンチン・ブエノスアイレスに集い、年金基金を最大限に活用して組合の力を高める方法について、議論した。
運用資産が60兆米ドルを超える年金基金は、世界経済の主要な担い手であり、責任ある企業行動のあり方を決定する役割を果たしている。
UNIの金融部会加盟組織であるラ・バンカリアがアルゼンチンの首都で開催したUNI世界金融部会セミナー『労働者の資金、労働者の未来』には、世界各国から70 人を超える参加者が集まった。
年金は何よりもまず労働者の資本と老後を守るべきであるが、労働組合による年金基金の取組みは、団体交渉、ジェンダー平等と多様性を促進する機会を最大限に活用し、年金基金が持続可能で、社会性を中心に据えた未来への投資となるようにすべきである。
アンナ・マリア・ロマーノUNI世界金融部会議長(イタリア・FISAC-CGIL-IT)は、「我々は、基準が単なる言葉ではなく、『グリーン・ウォッシング』や『ソーシャル・ウォッシング』にならないようにしていかなければならない。主要な金融多国籍企業はすべて年金基金に関与しており、その責任を追及しよう」と訴え、「環境の持続可能性だけでなく、社会の持続可能性、包摂性、人権も重要だ。我々はこの点で専門家なのであり、労働者を守り、我々には力があるということを証明していく必要がある」と付け加えた。
セミナーでは、年金資金の確保の問題が取り上げられた。多くの労働者が不適切な投資の代償を払っているのだ。ラ・バンカリアの書記長を務めるセルジオ・パラッツォUNI米州金融部会議長は、「アルゼンチンで民間の年金基金が導入された後、多くの労働者はほとんど何も手にすることなく取り残された(…中略…)民間の年金基金の運用実験において、我々は失敗したのだ」と指摘した。
このような状況はブラジルにおいても同様であり、郵便労働者は失われた20億米ドルの年金基金を取り戻すため、米国のBYNメロンと争っている。
リサ・ネイザンUNIビジネス・人権問題担当部長は、労働者資本の責任ある投資に関する対話と行動のための国際労働組合ネットワークである労働者資本委員会(CWC)と共に活動しており、「我々は、年金基金が投資先企業に対してどのように影響力を行使し、企業基準を向上させるかについて多くの関心を寄せており、(…中略…)UNIも、年金基金が労働組合の声に耳を傾け、労働者の権利に対する理解を深めるためのチャンネルを構築するために活動している」と述べた。
アンジェロ・ディクリストUNI世界金融部会担当局長は、「我々はこの会議を開催することで、年金基金の運用に関する知識を深め、労働組合が労働者の権利、多様性、包摂性を向上させるために投資を形成する方法を特定し、資金が責任を持って投資されるだけでなく、賢く投資されるようにするための取組みを開始することができた」と締めくくった。