世界中のフレゼニウス労組、労働者の権利侵害に焦点

フレゼニウス・メディカル・ケア(FMC)とフレゼニウスSEの年次総会が2024年5月16日と17日に開催されるのを前に、世界各国の労働組合で構成されるフレゼニウス労組アライアンスとドイツ倫理的株主協会は、両多国籍企業が適切な人権デュー・ディリジェンスの基準を十分に遵守していないとの懸念を表明している

労組アライアンスの代表は、フランクフルトで開催される両社の年次総会に出席し、効果的なデュー・ディリジェンスと、そのプロセスへの組合の積極的な関与を求めていく。

コロンビアにおける結社の自由と団体交渉権に関する労働者のリスクは何年も前から知られており、フレゼニウスSEは独自のリスク評価でこれを考慮してきた。それにもかかわらず、経営陣が誠実に交渉することを拒否したため、交渉プロセスが遅れたと労働者は報告していた。争議は仲裁に持ち込まれ、フレゼニウス社の交渉拒否に対して労働者が仲裁で勝訴した後、経営側は3つのクリニックの仲裁判断の取り消しを要求した。

PSI副書記長を務めるデビッド・ボーイズ・フレゼニウス労組アライアンス代表は、「コロンビアが労働組合員や活動家にとって世界で最も危険な国の一つであることは広く知られている。そのため我々は、フレゼニウス SE がようやく結社の自由と団体交渉の権利が無視されてきたことを、自社の事業において優先的に対処すべきリスクとして認識したことを歓迎する。しかし、それだけでは十分ではない。フレゼニウスは何年も前からコロンビアの件を認識していたが、我々の仲間は日常的にこうした権利侵害にさらされ続けている。フレゼニウス社に対し、この状況を改善するために直ちに行動を起こすことを求める」とコメントした。

FMCの最大市場である米国では、2023年秋に十数か所のFMCクリニックで労働者がストライキを行った。労働者は、組合を結成しようとし、会社が誠実な交渉を拒否し、労働条件に違法な変更を加えていると報告したためにクリニックで脅迫され、脅迫され、場合によっては解雇された。さらにFMCは、2018年以降、組合潰しに300万ドルを費やしている。SEIU-UHWで執行委員を務めるキャス・ガルベス組織化担当部長は、「これは米国では違法ではないとはいえ、労働者の団結権行使に対する会社の姿勢を示している。それでも労働者たちは変化を求めて闘い続け、15のクリニックと病院で組織化した」と説明した。

カリフォルニア州にあるフレゼニウス・キドニー・ケアセンターの血液透析認定技師であるマニー・ゴンザレス氏は、「自分の家族よりも患者や同僚と過ごす時間のほうが長い。経営陣は慢性的な人員不足と低賃金であることを知っている」と語る。

アルケ・べシガーUNI副書記長は、「組合がフレゼニウス・メディカル・ケア経営陣の労働慣行を批判しているのは米国だけではない。フィリピンでは、さまざまな透析センターにおける検査で、労働法違反や安全衛生規制違反が明らかになった。さらに、同社は最近、利益相反方針を示したが、これは労働者の他団体への所属を制限するなど、労働者の結社の自由を行使する能力を損なう危険がある。フレゼニウスは、ドイツのサプライチェーン法と欧州のデュー・ディリジェンス指令を実施するための有意義な手段として、労働組合の権利に関するグローバル協定を交渉するなど、労働問題を解決するための早急な措置を講じる必要がある」と指摘する。

フレゼニウス労組アライアンスについて
フレゼニウス労組アライアンスは、3つのグローバルユニオン;国際公務労連(PSI)、UNI、インダストリオールによって組織されており、労働者と労働組合の権利を確保するためのグローバル枠組み協定を求めている。