スウェーデン小売業調査―70%の労働者が体調不良でも働くと回答

スウェ ーデンのUNI加盟組織ハンデルスが実施した調査によると、小売業で働く従業員の10人中7人が、体調が悪いときでも 仕事を続けていることが明らかになった。人員配置と有給休暇制度が不十分であるため、多くの小売労働者は、病欠の電話をする代わりに出勤している。

「Sick at Work」と題されたハンデルスの報告書は、小売、 倉庫、Eコマース、事務、理容・美容に従事する組合員3,774人を対象とした調査に基づくものであり、全部門を総合すると「体調不良でも働く」割合は、約60%であった。

回答者には、その理由についても尋ねており、小売業で働く従業員の2人に1人が、人員不足と仕事量の多さを挙げている。もし自分が出勤しなければ、同僚が通常より速く業務をこなし、休憩もとらずに、残業しなければならなくなるため、としている。

ハンデルスのリンダ・パルメツォファー委員長は、「商業部門の従業員は、体調が悪くても出勤せざるを得ないと感じている。そうしないと同僚が苦労することを知っているからだ。使用者は、基本的な人員配置の徹底に責任を持たなければならない」と指摘する。

2番目に多い理由も同様に、憂慮すべきものだ。回答者の10人中4人が、病気休暇を取る余裕がないと答えている。というのも、病欠の初日には給与が支払われず、翌日以降は補償が不十分だからである。病欠の連絡をいれることは、そのまま月末の収入減を意味する。

ハンデルスは、小売業を含む低所得労働者がこの規則の影響を大きく受けているがゆえに体調不良でも勤務を続ける割合が高いという事実を強調し、病欠の初日に賃金が支払われない制度を廃止するよう求めている。

他に、怠け者や生産性が低い従業員だと思われたくない(29%)、他に仕事ができる人がいない(21%)、職を失うのが怖い(17%)などの理由が上位に挙げられている。

体調不良でも勤務を続けてしまうことの影響について、同労組は、長期的には身体的・精神的疾患のリスクを高め、生産性の低下という点では病欠よりも企業にとって大きなコストであり、職場の感染リスクを高めるものだと指摘した。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「スウェーデンのハンデルスによるこの重要な取組みは、小売労働者の世界的な問題を浮き彫りにしている。有給の病気休暇と適切な人員配置に関する強力な条件を盛り込んだ団体協約を交渉することで、我々はこの問題に取組むことができる。体調不良でも働かざるを得ないと感じる労働者がいてはならない」と、強調した。