2024年1月、ナイジェリアとウガンダの小売部門労働者の労働条件と賃金を改善し、より多くの女性・若年労働者を組合組織に参加させるため、UNIアフリカの新たな複数年プロジェクトが開始した。
プロジェクトは、さらに多くの組合員を組織化して団体交渉力を強化し、女性・若年労働者が労働組合や交渉に参加できるようにすることを目指している。また、職場の労働安全衛生に関する意識を高め、安全衛生委員会の選出を促すことも目的としている。
このイニシアティブの開始にあたり、 ウガンダHTS労組のモーゼス・R・マウク書記長は、会議の中で「この大規模なプロジェクトに着手できることは喜ばしい。組合員をさらに拡大し、ウガンダの小売部門の安全衛生を改善し、女性・若年労働者の組合参加拡大を促進していく」と決意を語り、「組合の力を強化することで、組合員や組合員が関心を寄せる問題のために、交渉を強化できる」とコメントした。
このプログラムは、スウェーデンの連帯支援組織U2Uが、スウェーデンのUNI商業部会加盟組織ハンデルスと協力して支援しているもので、2027年末まで実施される。
ハンデルスのジョゼフィン・ルンドマルク国際部長は、「背景や状況は違えど、国境を越えて、闘争や脅威、問題が常に共有されていることは注目に値する」と述べ、「ナイジェリアとウガンダにおけるこの野心的なプロジェクトは、組合員のほとんどが女性で、その多くが35歳以下であり特に刺激的だ。そのため、こうした層に焦点を当て、組合への参加を強化することが重要だ。このプロジェクトが今後数年間で発展し、労働者の生活と労働条件に真の変化をもたらすことを期待している」と語った。
UNIアフリカが、商業部門の大部分がインフォーマル雇用となっているナイジェリアで、商業労組と協働するのは初めてのことである。
キース・ジェイコブスUNIアフリカ地域書記長は 「ナイジェリアでより多くの正規労働者を組織化することで、インフォーマルセクターの労働者にも手を差し伸べる力と連帯を手に入れることができる」と述べ、「ウガンダでは、HTS労組との連携により、カルフールで初の団体協約が締結された。今回、我々はこの新プロジェクトで、特にグローバル企業がこの市場に参入してきている中、他のスーパーマーケットにも組織化を拡大したい」と意気込む。そして、「このプロジェクトではジェンダー平等を重視しており、女性が組合組織のトップに立つための障壁を取り除く一助となることを期待している」と付け加えた。
プロジェクトは、組織化や団体交渉に関するワークショップと、男性向けのジェンダー平等ワークショップを組み合わせて実施される予定だ。また、UNI機会均等局のメンタリング・プログラムや、親の諸権利に関する訓練も実施する。ナイジェリアとウガンダの組合は、労働安全衛生に対する意識を高めるための会議を開き、小売店でリスク評価を実施し、職場の安全衛生委員会の選挙を監督していく。