成長を続ける流通産業の新たな展望-UNI-Apro商業部会 アリス・チャン新担当部長に聞く

グローバルな金融・経済危機は、商業労働者にどのような影響を与えていますか?
昨年来の世界的な金融危機によって2009年も、全ての商業労働者にとって困難な時期となるでしょう。しかし、これまでも様々な困難を乗り越え成長を続けてきたグローバルユニオンとして、UNI及びUNI-Aproは加盟組織とともにこの新たな問題に積極的に対応していけると確信しています。当然、企業は成長を維持するためにリストラや戦略変更を余儀なくされるでしょう。UNI-Aproはこれを、労働者を組織化しディーセントな(働きがいのある人間らしい)労働条件を実現することにより、企業の「資産」である労働者が自分の企業の成長に貢献できるようにする機会であると考えています。

これまでのUNI-Apro商業部会の成果と、2009年の活動計画をお聞かせください。
UNI-Aproは、以下の国々の商業部門組織化に取り組んできました。
マレーシアでは、10社以上の商業企業において労組結成に成功しました。2009年には、団体協約の締結、積極的な組合員拡大、組合承認に向け努力し、持続可能な労組へと強化を図っていきます。
ベトナムでは、ベトナムに進出する多国籍商業企業の労組との関係を構築し、同時にナショナルセンター(VGCL)と協力して、これら多国籍商業企業の全国レベルの産別労連を設立することにより、両方のレベルで労使関係を発展させ、従業員の労働条件など問題を解決していきたいと思います。
インドネシアでは、加盟組織であるヘーロースーパーマーケット労組が使用者との模範的な協調的労使関係を構築しており、私たちはこれを、他の使用者、労働者、労働組合に普及していきたいと思います。引き続き、既存の商業労組の強化と、新たな商業労組の組織化に取り組みます。
タイも、組織化戦略を見直す重点国であり、UNI-Aproは商業部門の調査を始めようとしています。タイにおいても成長産業である商業部門の組織化戦略について議論しているところです。
インドではUNICOMEを結成し、組織化の対象企業を絞りました。2009年からは、ニューデリー、ハイデラバード、バンガロールで大々的な組織化を始めます。
他の国については、時機を見て商業部門組織化の機会を検討します。
UNI-Aproは、各国の加盟組合協議会を通じ、UNI-Aproの全ての加盟組織と連帯し、商業部門の労働者の組織化に取り組んできました。組織化にご協力くださったUNI-Apro加盟組織及び連帯組織のご支援に大変感謝しています。
商業部門は、労働者の多くがシフト勤務や非定型な労働条件で働く女性と若者であり、それぞれの職場において労働運動への関心を持ってもらうには、独創的な方法が必要です。私は商業部門の組織化活動を、女性や青年を労働運動に参加させるための場でもあると考えています。そのため、これは「商業部会」の組織化だけでなく、UNI-Aproの女性・青年グループを強化する機会でもあります。

商業部会担当部長としての抱負を教えてください。
私は常に自分をオルグであると思っていますので、組合活動における目標は変わることはありません。つまり、組合員の組織化と勧誘。組織労働者は健全な労使関係を構築する基盤を持つからです。
組合員の育成。「休眠」組合員ではいけません。労働運動を信望し、組合員と労働者にとって有益な組織にするため積極的に労働運動に参加する、変革推進者でなければなりません。
既存の労組を強化することにより、差別や偏見無く連帯して、他の産業や全ての労働者を組合に加入させることが重要です。

日本の商業部会加盟組合へメッセージをお願いします。
私はUNI-Aproで働く中で、すばらしい組合役員や進歩的な組合と活動する喜びと幸運に恵まれ、自分自身を成長させることができました。人生には課題が山積していますが、UNIとUNI-Aproの同僚や加盟組織からのご協力と連帯支援をいただき、「連帯」を共有することによって、「課題」は私たちにとって「機会」に変わりました。UNI-Apro商業部会とUNI-Aproの発展に向け、微力ながら新たな任務に邁進していきたいと思いますので、2009年も皆様のご支援をよろしくお願い申し上げます。

アリス・チャン―マレーシア出身。香港上海銀行勤務時代は、サバ銀行労組で交渉部長、教育部長、執行委員を歴任、APRO-FIET時代から女性・青年コーディネータ、教育トレーナーとして活躍。1997年から、APRO-FIET及びUNI-Aproにおいて女性・青年担当部長を務める。2009年1月、商業部会担当部長に就任。


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