グローバルユニオン、イランで高まる人権・労働権および市民的自由の侵害を非難

グローバルユニオン評議会(CGU)による声明 (2023 年 9 月 12 日付)

グローバルユニオン評議会(CGU)は、国際労働組合総連合(ITUC)、国際産業別労働組合組織(GUFs)、経済協力開発機構(OECD)労働組合諮問委員会(TUAC)を通じ て2 億人以上の労働者を代表し、イランの様々な当局による労働組合指導者・ 活動家の人権・労働権および市民的自由の侵害がエスカレートしていることを、非難する。

特に、ジナ・マハサ・アミニさんが超法規的に死亡に至った2022年9月16 日から1年となる節目の日が近づいていることに鑑み、教員、ジャーナリスト、労働組合活動家、学生活動家、女性の権利擁護者を標的とした弾圧措置の強化に対し、CGUは深い懸念を表明する。我々は、この弾圧を糾弾し、その即時停止を要求する。そうすることで、労働組合員が、あらゆる民主主義社会の礎石である労働者の権利をイランにおいて擁護し、支持することができるようになる。

我々はまた、「道徳警察」の影響力の増大と、強制ハビド法の施行によって女性への嫌がらせが行われ、教育へのアクセスが妨げられていることを懸念する。

特に、教育インターナショナル(EI)、国際運輸労連(ITF)、国際ジャーナリスト連盟(IFJ)の加盟組織、すなわち、イラン教職員組合連絡協議会、テヘラン・郊外バス会社労働組合(VAHED労組)、イランジャーナリスト協会(AOIJ)は、執拗な嫌がらせ、逮捕、長期拘留、刑務所での拷問に直面している。

さまざまなグローバルユニオンの加盟組織、指導者、各部門の労働者は、以下を含む同様の人権侵害を報告している:

教師や労働組合の権利活動家を標的にした解雇: イランでは、教師や労働組合の権利活動家が不当に標的にされ、解雇されることで、彼らの生活が著しく損なわれている。強制的な「自白」の公開放送など、拘禁中に肉体的・精神的拷問が行われている。恣意的な不定期刑の下で、劣悪な環境で、医療を受けられずに投獄されている。

労働者の集会や平和的なデモを攻撃し、労働活動家、ジャーナリスト、抗議する労働者を威嚇し、恣意的な略式解雇を行い、労働組合活動家を逮捕し、「公の秩序を乱す」、「国家に反対するプロパガンダ」、「国家の安全に反する行為」などの罪で起訴されている。死刑を含む厳罰が科されることもある。

組合活動に関するニュースの自由な伝達が妨げられ、政権が支援する並列組織が設立されて善意の労働組合が妨害されている。メーデーに関連するものを含め、組合が公的行事を開催しようとする試みが、攻撃されている。

囚人の権利の侵害: 労働組合活動家を含むすべての被拘禁者は、国際法が規定する敬意と尊厳をもって処遇されるべきである。不法に拘留されている教師、学生、労働組合活動家、人権擁護者は、釈放されるべきである。また、すべての拘置所において、拷問を禁止すべきである。

労働組合指導者の家族に対する圧力:活動家の家族に対する圧力が高まっていることは、深く憂慮すべき事態である。家族には、報復の恐怖から解放され、平穏に暮らす権利がある。

組織化し、集会を開く権利:イランの労働組合員には、迫害の脅威なしに組合を組織し、総会を開く基本的権利が認められるべきである。

労働者の要求を敵視する政府:労働者の正当な要求と退職者の要求に無関心であることは不当である。我々は、公平な待遇と尊厳ある生活に値するすべての労働者・退職者と連帯する。

我々はイラン当局に対し、国際労働基準、特に結社の自由を尊重し、人権、正義、尊厳、 公正の原則が優先されるよう、求める。CGUは特に、民主的で公正な社会を求める女性の権利擁護者の闘いに対し、連帯を表明する。

我々は結束して、イランと世界の労働者、女性、教育者、ジャーナリスト、権利擁護者、活動家の権利擁護に取組む。