第6回UNI世界大会に参加する109か国の1000人以上の労働組合員が、8月29日(火)、現地フィラデルフィアの清掃労働者の公正な団体協約を求めて、連帯行動に参加する。
2023年10月15日に期限が切れる現地清掃員の公正な団体協約を要求するため、約1000人の全米サービス労組(SEIU)の清掃員、保守労働者、整備士とともに、UNI世界大会の参加者がフィラデルフィアの街中を行進する。
この歴史的行進は、今年最大の民間部門の交渉の1つとなっている米国での取組みをさらに拡大するもので、全国13万4,000人のSEIU清掃員が、インフレに見合った賃上げと、命を守る医療給付の保護を求めている。
2023年8月22日に、SEIUの32BJ支部と、ビルディング・オーナーズ・レイバー・リレーションズ社(BOLR)との交渉が開始した。相手方は、フィラデルフィアの清掃労働者2,000人の大幅な減給と手当減額につながる厳しい削減を提案しており、労働組合コミュニティの間で憤激を巻き起こしている。
地元の清掃員オードラ・トレイナム氏は、「都市の根幹である労働者が生活必需品も買えないのに、どうやって都市を再生できるのか」と疑問を呈し、「国際的な組合員からの支援は、単に高揚感を与えるだけでなく、ディーセントな労働条件と公正な賃金を求める普遍的な闘いの証しだ。これは世界的に共感を呼ぶ闘いだ」と語る。
10億ドル産業は不公正に取り組まなければならない
ブランディワイン・リアルティ・トラストやシルバースタイン・プロパティーズのような不動産大手は、パンデミック中でも大きな利益を上げているが、生活費が高騰する中、清掃員は賃金の低迷に苦しんでいる。
初任給が時給20.14ドルの組合員は、賃上げ、使用者負担の家族医療、有給休暇、退職手当などを求めて闘っている。「私の健康管理は、単なる予算項目ではなく、家族の生死にかかわる問題だ」と指摘する清掃員のリチャード・ソープ氏は、「我々は皆、生活賃金と充実した福利厚生を受ける資格がある」と訴えた。
SEIUのマニー・パストライヒ32BJ支部長は、「エッセンシャルワーカーである組合員への投資は、地域経済への投資だ。盤石な基礎がなければ家を建て直すことができないのと同じように、我々は力強い経済を促進するため、家族を支える賃金と福利厚生を備えた良質な組合員の仕事が必要だ」と語気を強めた。
今回の連帯行進が改めて強調しているのは、フィラデルフィアや米国だけでなく、世界中のエッセンシャルワーカーの重要性であり、労働者の権利を求める闘いに、国境はないということだ。