VER.DIとUNI、ドイツの新デュー・ディリジェンス法における人権リスク評価のための組合ガイドを発表

2023年6月21日、UNIとドイツの加盟組織ver.diが、『ドイツのサプライチェーン法に基づく人権デュー・ディリジェンスのリスク分析に関する労働組合ガイド』を発表した。

この新しいガイドは、労働組合の代表、特にドイツの労使協議会や監督委員会の代表が、国際基準や人権デュー・ディリジェンスを義務付けるドイツ・サプライチェーン法に基づくリスク評価から何を期待すべきかについて、詳述している。

ガイドには、労働組合の活動家が、人権デュー・ディリジェンスに関する企業の報告をどのように分析・評価できるかについて、重要な情報が提示されている他、さらなる行動を取るべき問題の特定方法も示されている。

ガイドは、サービス部門に焦点を当て、特に労働組合の関与について全体的なプロセスを網羅している。また、企業本体の事業領域、企業本体の事業領域で直接雇用されていない労働者、サプライヤーについて、それぞれのリスク箇所を特定するための質問事項が提示されている。

企業がこれらの質問にどのように回答するかによって、労働組合代表は会社の主なリスクがどこにあるかを把握することができ、企業が回答できない場合は、企業独自の分析に問題があることがわかる。

Ver.diのジェニー・ユンゲヒュルシング氏は、「サプライチェーン法は、ドイツで活動する企業のバリューチェーン全体で労働者の権利を守るための重要なツールであるが、この法律が企業によって効果的に実施されるようにするためには、ドイツとバリューチェーン内の労働組合が関与することも重要である。リスク分析は、デュー・ディリジェンスのあらゆるプロセスの中核的要素。労働組合の活動家は、適切な質問をし、企業のデュー・ディリジェンス報告を積極的に分析することで、デュー・ディリジェンスを効果的なものにすることができる」と指摘した上で、「このガイドブックは、労使協議会の代表や監督委員会の委員が、ドイツや世界中で権利を促進するのに役立つだろう」と述べた。

ドイツのサプライチェーン法は、児童労働、有害化学物質の使用、差別、組合加入や団体交渉の拒否など、第三国で発生したサプライチェーンにおける人権・環境違反に取組もうとするものである。2023年1月1日以降、この法律はドイツ国内で3,000人以上の従業員を雇用する企業に適用され、2024年にはドイツ国内で1,000人以上の従業員を擁する全企業に適用される。同法はまた、サプライチェーンにおける企業のデュー・ディリジェンスの問題について、労使協議会が情報や協議を受ける権利を与えている。

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