欧州テレコム部門の社会パートナー、リモートワークに関する共同声明を採択

欧州テレコム部門の社会パートナーである欧州電気通信事業者協会(ETNO)およびUNI欧州ICTS部会が、リモートワークに関する共同声明を発表した。この声明には、地方レベルでの社会対話を通じてリモートワークの取決めを実施するための一連の指針と勧告が盛り込まれている。

リモートワークおよびハイブリッドワークの仕事モデルは、COVID-19パンデミック時に広く導入されてきた。今回の声明により、社会パートナーは、この社会的・技術的発展に適応するための具体的なツールをテレコム部門に提供する。さらに、社会パートナーは、従業員の権利保護を促進し、多様性とつながらない権利を確保するとともに、人権を侵害するような監視方法が制限されるよう、コミットしていく。

指針は、職場での労働安全衛生、ワークライフバランス、リモートワーカーの労働時間、トレーニングに焦点を当て、優良事例を紹介している。また、リモートワーカーの権利と労働条件を、使用者の敷地内で働く労働者と同等になるよう維持するため、労使対話を促進することの重要性が強調されている。

共同声明は、 機会均等とジェンダー中立を確保するために、このワークモデルがワークライフバランスに与える影響を測るべく、リモートワーカーの状況を評価することを推奨している。また、リモートワークとハイブリッドワークの仕事モデルは、技術の進歩に伴って進化し続けることを認識した上で、共同声明は、職場におけるこれらの変化に対応した継続的な社会対話の重要性を強調している。

対面型のハラスメントは減少するかもしれないが、リモートワークは、仕事に関連したネット上のいじめ等、テクノロジーを利用したハラスメントのリスクを高めうる。社会パートナーは、全従業員の意識向上に焦点を当て、そうした状況を予防・監視し、最小限に抑えるための政策の実施や拡充を呼びかけている。

ICT ツールの普及は、リモートワーカーがより生産的に仕事をし、デジタル作業環境を自宅などで再現する上で役立つが、リモートワーカーを監視するための監視ツールのリスクも浮上している。社会パートナーは、国内法または労働組合の団体協約によってしっかりと規制されない限り、そのような監視ツールは制限されるべきであると声を上げている。

指針は、リモートワーカーが、休憩時間、労働時間、仕事関連のデジタル通信を遮断し、つながらない権利、適切なサイバーセキュリティ基準など、オフィス勤務の従業員と同じ権利を享受すべきことを再確認している。明確な期待を設定し、デジタル通信につながらない権利を尊重する文化を醸成することで、使用者はリモートワーカーが健全なワークライフバランスを実現できるよう、支援することができる。

指針は拘束力を持たないが、社会パートナーは、リモートワークに関連する課題に取組むための解決策を見出し、提案を行う。欧州テレコム部門の社会パートナーは、使用者、従業員、政策立案者が共同声明を支持し、労使双方に利益をもたらすリモートワークの取決めを確立するために指針を活用することを奨励している。そうすることで組織は、従業員の権利を守り、包摂性を育みながら、変化する仕事の状況に適応していくことができるのである。