UNIとアジア太平洋放送連合、気候変動対策とジェンダー平等の協力に向けて、新たな道筋

UNIとアジア太平洋放送連合(ABU)は、メディア・放送業界における気候変動への取組みを促進し、同部門におけるジェンダー平等の推進に向けた共同作業の強化における協力について、初めて合意した。両組織は、4月25日にマレーシアのクアラルンプールで覚書に署名した。

UNIメディア部会は、世界140以上の労働組合やギルドに所属する50万人以上の労働者を代表している。ABUは、60か国の約250の放送局や放送メディア関係者の連合組織で、全世界で30億人以上にアプローチできる影響力を持っている。

マレーシア首都にあるABUの本部で、クリスティ・ホフマンUNI書記長とアーメド・ナディームABU事務局長が覚書に署名した。UNIとABUはこれまでも連携してきたが、今回の覚書では2023年6月から2年間の共同活動プログラムの枠組みが設定され、協力関係を深めている。

気候変動への対応が急務となる中、両組織はこの問題を初めて議題とした。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「気候変動への取組みとジェンダー平等を2つの重要な優先課題として掲げるABUとの持続的な協力のため、このような覚書を締結することができ、大変誇りに思う。メディアは、報道と情報提供を通じて気候危機を緩和する上で強力な役割を担っており、メディアやエンターテインメント業界の多くが、自社の制作における二酸化炭素排出量を削減する方法を検討している。現実的なレベルでどのように行えるか、ABUと連携して指針提供できることを期待している。ジェンダー平等と多様性は、カメラに映る部分でも、そうでない部分においても重要であり、我々はこの分野におけるABUとの協力関係を拡充し、地域の放送局や組合の活動を支援する新しいプロジェクトに尽力する」と述べた。

アーメド・ナディームABU事務局長は、「我々は気候危機の中で生きており、人々はより頻繁で強度のある、さらに予測不可能な気候関連の災害に対処しなければならなくなっている。メディアで働く我々の義務は、気候変動対策や災害への備えと予防のため、質の高いで正確かつ適切なコンテンツを、視聴者に提供することだ。同時に、メディア関係者がこの重要な仕事をする際の安全を確保し、二酸化炭素排出量と持続可能性を考慮しなければならない。UNIとの共同作業に気候変動対策を含めたのは、政策や戦略を根本的に変え、気候の緊急性に対処するためには、幅広いパートナーシップ、世界的な運動が必要であると認識してのことだ」と語った。

作業プログラムでは、メディア機関がどのように気候変動対策や防災を推進し、また自らの活動において環境的に持続可能な慣行を導入できるかに、焦点が当てられる予定だ。

UNIとABUのジェンダー平等に関する共同活動は、女性メディア労働者の安全衛生、スクリーン内外のメディアにおける女性の表象、女性のメディア業界へのアクセスおよびキャリア開発に対する支援等を中心に行われる予定だ。この活動は、ABUが長年続けている「Women With the Wave」の取組みを通じ、平等を促進するための継続的な活動を強化するものである。

この覚書を歓迎したカイルザマン・モハメドUNI Aproメディア部会議長は、「UNIとABUはこの10年間、社会対話と団体交渉の促進に向けて、一歩一歩協力を強めてきた。実現してきた取組みと良好な協力関係により、気候変動の影響に対処することでこのトップレベルの協力を拡大し、また放送のあらゆる分野におけるジェンダー平等の向上に向けた協力を強化していくことができる」と喜んだ。

覚書の中で両組織は、グッドガバナンスと倫理、労使対話の促進、地域のメディアと放送産業の発展に関する知識と情報の共有、政策策定とメディア専門性や優れたメディア運営の文化の発展に向けて、協力して取組むとしている。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「覚書の一部である2年間の作業プログラムは、両組織の協力に焦点を当てている。アジア太平洋地域の労働組合にとって、この覚書の意義と影響は、大きい。気候変動対策、職場の安全、ジェンダー平等に関するABUとUNIの明確な共通目標が明示されたことで、組合は、特に前向きな変化をもたらす方法について知識を得ていれば、職場でこうした問題を提起しやすくなるだろう」とその重要性を指摘した。