
韓国産業銀行(Korea Development Bank: KDB)を首都ソウルから南部の港湾都市プサンに移転するという政府決定に対し、UNI加盟組織である韓国金融産業労組(KFIU)傘下のKDB労組は、過去300日以上にわたって闘いを続けてきた。
この移転計画は、地方都市への投資と開発を強化するという韓国政府の新政策の下での決定であり、KDBは対象となる公共団体の一つとなっている。
KDBは現在、銀行、証券会社、資産運用会社、会計事務所、コンサルティング会社など主要な金融機関が集まる、ソウル市ヨイド区にある。
2023年3月22日に民主党のキム・ハンギュ議員との間で行われた協議では、KFIUは移転計画について大きな懸念を表明し、KDB労組の立場を支持することを表明している。
その際にキム・ヒョンジュンKDB労組委員長は、移転計画が成功しない理由について、次のように説明した。
‐産業銀行がソウルから移転することは、金融の中心地であるソウルの戦略的立地を手放すことになる。
‐ソウルからの移転を望まない優秀なスタッフが去り、既存の顧客にも悪影響が及ぶ。また、緊急時の政策調整もより困難になる。
‐地方の強化が重要であることには同意するが、このような政策には、KDB等の影響を受ける団体の特性を考慮しない一律のものでなく、特別で的を絞った対策が必要。
パク・ホンベKFIU委員長も、「KDBの移転計画が進めば、KDB事業の基本的な強みが損なわれ、長期的には国民経済のためにならない」と同意した。
UNI Aproは、KFIUやKDB労組の取組みを全面的に支持し、「組合に連帯するとともに、影響を受ける職員や、職員の懸念を代表する組合との協議が不足しているであろうことを懸念する。我々は、KDB経営陣と関係当局に対し、この移転が国の金融および産業に与える影響と、職員や家族に与える影響を真剣に考慮するよう求める」との声明を出した。
1954年に設立されたKDBは、国内有数の金融機関であり、政策金融やリストラクチャリング計画を通じて産業発展を促進し、特に港湾、造船、自動車、鉄鋼製造部門への融資において、韓国経済において歴史的に主導的な役割を担ってきた。また同行は、破綻すれば経済・社会に壊滅的な影響を広範囲に与えることになるような経営難に陥った韓国企業の救済という重要な役割を果たしてきた。