
低価格スーパーマーケットチェーンの多国籍小売業リドルが、オランダ労働局から裁定を受け、同国内の店舗で働く従業員の労働負荷の軽減と安全衛生の改善に向け、1年間の猶予期間を与えられた。
今回の裁定は、オランダのUNI加盟組織FNVからの苦情申入れを機に行われたリドル店舗内の労働検査で、従業員に対する高い労働負荷と業務量に関連した法令違反が見つかったことを受けたものだ。同社は、2024年2月末までに問題を是正しなければならない。
FNVによる2019年の報告書『コード・レッド・ワークロード(厳戒警報の業務量)』に照らし、同労組は、リドルが労働条件の改善に向けた交渉を拒否したことを受けて、苦情を申し立てた。この調査では、リドル労働者の72%が極めて高い業務量に直面しており、同様の職種の全国平均52%をはるかに上回っていることが明らかになっている。
また報告書では、リドル従業員の実に20%が定期的に無給の労働をしており、87%がここ数年で業務量の増加を認識していることも明らかになった。組合によると、業務量の増加は、労働災害や怪我など、多くの安全衛生上の懸念につながっている。
この報告を受けてFNVは、労働安全衛生リスク評価で、従業員に対する労働負荷や業務量に関する法的義務を果たしていない点も指摘している。
「非常に良いニュースだ」と喜ぶFNV役員のファトゥマ・ブダイチェ氏は、「経営陣に数え切れないほどの報告書や調査結果を提出してきたが、これらは無視されてきた。ようやくリドルは、多くの従業員に高レベルのストレスと健康問題を引き起こしている不健康な業務量について、何らかの対策を取らなければならなくなった」と述べた。
検査官は、同社が必要な措置をとったかどうかを確認するため、フォローアップ検査を行い、措置がとられていない場合は罰金も科しうる。
マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「リドルは、従業員がまっとうで合理的な業務量と労働条件を確保できるよう、FNVと交渉し、協力していかなければならない」と述べ、「残念ながら、高い労働負荷や労働安全衛生の問題、組合と適切な関わりを構築できていない状況は、オランダのリドルに限ったことではない。リドルのグローバルネットワークを通じて、我々は欧州と米国の加盟組織と協力し、リドル労働者の適正な労働条件と賃金の確保に取組んでいく」と改めて決意を語った。
ドイツに本社を置くリドルは、オランダ国内の440店舗と7つの配送センターで約2万人の労働者を雇用し、欧州と米国の31か国では約35万人の労働者を雇用している。