韓国保健医療労組、医療従事者のための画期的な産別協約を締結

UNI加盟組織の韓国保健医療労組(KHMU)は、2022年8月、同国100万人以上の医療従事者の労働条件を改善させる大規模な勝利を収めた。

ナ・スンジャKHMU委員長は、「共同合意に至ったことを嬉しく思う。医療機関の体質と医療サービスの質を向上させるため、我々は政府、すべての関連機関、市民社会団体と協力し、全国的な運動として共同の取組みを実施していくことを楽しみにしている」と述べた。

KHMUは、全国約80の医療機関を代表する使用者側との、第7回目となる10時間にわたる長丁場の交渉を経て、8月3日に画期的な産別協約に達した。協約は、長年にわたって医療業界を悩ませてきた、以下のような重要な問題を取り上げ、改善するものだ。

●本来医師免許を持つ者のみが行うべき処置を、診療補助要員が行うという違  法行為をなくし、医療従事者の業務範囲についてより正確な定義を吟味することで、政府ガイドラインへのコンプライアンス課題に対処する。
●夜勤が重なることによる疲労回復のための睡眠時間、健康診断の時間、献血のための有給休暇を保障する。
●役職や職階に関係なく、職場における暴力やハラスメントについては、加害者を懲戒処分の対象となるようにすることで、これらを撲滅する。

またこの協定は、以下に取組むことで、雇用条件と職場の安全性を向上させる。
●非正規契約の労働者を、雇用を中断することなく正規契約に転換する。また、団体協約の適用範囲をこうした労働者にも拡大する。
●危険を伴う業務を行う場合、最低2人の労働者を確保する。
●生活賃金制度を導入する。
●2021 年9月2日に政府との間で達した合意を尊重し、その実施を支援するために協力する。

今回の合意で最も重要な成果は、パンデミックの最前線で犠牲を払い、献身的に尽くしてきた医療従事者に対し、正当な補償を行うべきであるという認識で一致した点である。ただしKHMUは、医療機関ごとの様々な特徴を考慮し、賃上げについては、中央レベルの交渉で設定するのではなく、地方レベルで交渉できるという点に合意した。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「KHMUは、医療従事者の生活だけでなく、韓国の保健医療部門全体を変えるような合意を勝ち取った」と祝福し、「我々はパンデミックや交渉の中で、医療や介護に関わる労働者たちとともに歩んできた。これからも、前進を続ける彼らと共に歩み続ける」と連帯を示した。