自動車販売店には「公正な移行」が求められている

世界の自動車産業が電気自動車の生産に全力で取組む中、その影響は製造に携わる労働者だけでなく、ショールームで働く労働者にも及んでいる。5月31日、UNI世界商業部会は、第2回自動車販売労組ネットワーク会議を開催し、この激変に直面する販売員をいかに守るかが議論の中心となった。

この会議で発表されたUNIの委託調査によると、新しいタイプの販売モデルが出現し、2028年までに新車の3台に1台がセミ電気自動車(EV)またはフルEVになると予想される中、労働者にとってはメリットとデメリットの両方が存在することが示された。
自動車販売業界の10万人以上の労働者を代表する並木泰宗氏(全日本自動車産業労働組合総連合会(JAW)事務局長)は、「、COVID-19の大流行やウクライナの戦争の影響により、業界の労働者は決して容易ではない環境に置かれている。自動車ディーラーには、互いに連帯することで、労働者の雇用と暮らしを守っていくことができる」と述べた。

フォルクスワーゲン、アウディ、メルセデス、BMW、トヨタなどのメーカーは、販売店のマージンを大幅に引き下げるコスト削減戦略として、多くの国で直販/代理店販売モデルを導入しており、自動車メーカーと自動車ディーラーの区別が曖昧になりつつある。

この新しいモデルのディーラーは在庫を管理し、顧客と交渉して価格を設定する独立事業者ではなく、メーカーが固定した価格をコントロールすることなく、販売台数ごとにコミッションを受け取るメーカーの直販代理店である。

さらに、自動車のオンライン販売も増えており、パンデミック以前からテスラは100%オンライン販売への移行を発表、ボルボも2030年までに純粋なオンライン販売モデルを計画している。

これは、顧客との対面販売から、電話やビデオ通話を通じたオンラインによるバーチャルな対応に移行することで、自動車ディーラーの仕事のやり方が大きく変わることを意味する。

イタリアの加盟組合であるFILCAMS/CGIL、FISASCAT/CSIL、UILTUCSは、自動車販売業界の労働者が強い発言力を持ち、組合を通じて再教育、技能向上、配置、職務内容の改革を含む移行条件について交渉できるように、「グリーンサステナビリティは社会責任に軸足を置くべきである」として働きかけを行っている。政府もまた、労働者がこのプロセスから取り残されないようにするための役割を担っていると述べた。

課題と同時に、小さな修理工場では扱えない高額な整備機器を必要とするEVの整備に関しては、自動車ディーラーが請け負うという機会もある。さらに、何千もの民間ディーラーではなく、自動車メーカーに直接雇用されている販売員の組織化は、組合にとって容易になる可能性がある。

職の確保は優先事項であり、マレーシアのプロトンや日本のJAWが示すように、組合は雇用の確保において真の違いをもたらすことができる。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、今後数年間に自動車ディーラーを守ることが極めて重要であると強調し、労働組合の協力を呼びかけた。「自動車産業の転換は労働者を置き去りにしてはならず、経済的利益は労働者に公平に分配されるべきである。このネットワーク会議により、我々は互いに学び合い、組織化や団体交渉を通じて共に前進することができる。」と述べた。