
ベルギー北部のフランダース地方の公共放送局VRTの労働者を代表するACOD、ACV-Transcom、VSOAの3労組が、1日ストを決行した。ストは、VRTの資金削減計画と、計画が番組の質、雇用、労働条件、財政的持続性に及ぼす影響に抗議して行われ、 数百人の組合員と支援者が強い結束力を示した。
フランダース政府は、2025年に予算を2億7500万ユーロから2億5800万ユーロに削減することを発表し、さらに政府は運営費を物価指数に連動させないため、構造的な赤字が毎年拡大することが見込まれる。この資金削減計画は、VRTがデジタル化への投資を必要とし、高インフレによるコスト増に直面しているさなかに発表された。
VRT経営陣の対応は、裏切り行為である。VRTの持続可能な資金調達計画について政府と対話を行い、労働者や放送局のデジタル化に投資する代わりに、200人以上の雇用を削減し、最も成功を収めている番組の一つ『thuis』を含む主要サービスの民営化を決定したのである。
VRTの門前には、ストライキに参加した労働者と、他業界、市民社会、政党からの支援者が集まり、「強い公共放送とは、質の高い番組と独立した情報のことであり、民主主義社会はそこから力を得ている。VRTの解体ではなく、VRTへの再投資こそ、前進する道である」と、力強く明確なメッセージを発した。
ワイズ・デシーマカーACOD-VRT書記長は、「強いVRTは、このピケに参加している多くのスタッフの強さの上に築き上げられたものだ。経営陣の改革案といわれているものは、そうではない。経営陣は、公共放送の作り手である我々が実現できること、実現したいと望んでいることを過小評価している。VRTが、何年も続く緊縮財政やパンデミックを経てなお運営を続け、欧州で最も効率的で創造的な放送局の1つとみなされているとしたら、それは間違った政策選択にもかかわらず、現場で働いているすべての人々のおかげだ」と訴えた。
ACV-Transcomのカルロス・ファン・ホイミッセン氏は、「VRTに必要なのは、民営化ではなく投資だ。未来志向のデジタル化のための資金、制作手段のための資金、そしてVRTの従業員のための資金が必要となのだ。公共放送として、我々は人材と経験を社内で維持しなければならない」と強調した。
VSOAのルー・グウィ氏は、「いったい、いつまで続くのか?政府と現経営陣にとっては、決して十分ではないのだろう。だが我々VRTのスタッフは、今こそ改革案の悪循環を止める時だ。新しい計画のたびに、その重荷を背負わされるのは、我々労働者だからだ。すべての部門が業務とそれに伴うプレッシャーに圧倒されている間にも、相次ぐ計画によって600人以上の雇用が削減された」と訴えた。
UNI加盟組織は、組合の要求に対する連帯と支持を表明するとともに、フランダース政府に対して、市民のためのサービスとしての公共放送の価値を再認識するよう求める声明を発表した。VRTには、物価スライドを考慮した将来性のある予算と、労働者のための適切で構造的な訓練と生涯学習の機会を含めた、デジタルトランスフォーメーションへの投資が必要である。