国際女性デー:職場における女性の健康をサポートしよう

2022年3月8日の国際女性デーに、UNI機会均等局は、職場における女性の健康をサポートするキャンペーンを実施する。

女性や、女性の身体をもって産まれた人々が特に影響を被る健康上の理由によって、毎年何百万人もの人々が、仕事を辞め、あるいは仕事で苦労し、仕事で力を発揮することを阻まれている。

この新しいキャンペーンの目的は、生殖と性の健康、女性の健康(卵巣がん、乳がん)、メンタルヘルス、妊娠や流産などの問題に関して、労働安全衛生政策にジェンダーの視点を取り入れる必要性について、認識を高めることである。

ベロニカ・フェルナンデス・メンデスUNI機会均等局長は、「女性は労働力として不可欠な存在なのに、女性を支える柔軟な政策が職場にあればもっと楽になるはずの健康問題ゆえに、あまりに多くの女性が仕事を離れている。使用者や同僚に健康問題を相談することが難しく、女性は声を上げることなく苦しんでいる。そのような状況は変えなければならない」と指摘した。

英国で行われた最近の調査で分かったのは、更年期障害に対する支援がないために、今年だけで100万人もの女性が仕事を辞めざるを得なくなる可能性があるということだ。また、10人に1人の女性が、痛みを伴う衰弱性の婦人科疾患である子宮内膜症に苦しんでいる。最近のオーストラリアの調査では、この疾患を持つ女性、トランスジェンダー、ノンバイナリー(性自認に男性か女性かという枠組みをあてはめない)の人々の6人に1人が、子宮内膜症が仕事に与える影響を理由に職を失っていることが明らかになった。

また女性は、育児介護において大きな責任を背負っているため、精神的な負担やストレスが増大し、業務を遂行する能力や仕事を継続していく力にまで影響が及んでいる。こうした負担に加えて、COVID-19パンデミックが続いていることで、女性は労働市場から憂慮すべきスピードで離脱している。

またCOVID-19は、多くの個人用保護具が男性の身体に合わせて設計されているため、女性にはサイズが合わず、効果が薄いという問題も浮き彫りにした。また、理容・美容や清掃など女性が多くを占める部門で働く労働者は、化学物質にさらされ、皮膚障害やアレルギーを引き起こすケースもある。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「労働組合は、女性に影響を与える健康問題への認識を高め、女性が仕事を続けられるよう必要な支援を提供する政策を推し進めていくことができる。これは女性にとってだけでなく、使用者にとっても良いことだ」と訴えた。