UNI機会均等局、LGBTI+の労働者が直面する問題について、報告書を発表

LGBTI+の労働者が仕事で直面する問題や、職場におけるLGBTI+の人々の権利に関する認識について、突破口となる調査報告書(英文)がまとめられ、UNI機会均等局が公開した。

2月中旬にオンラインで2回目が開催された、UNI機会均等局LGBTI+ネットワーク会議(LGBTI+の労働者に対する偏見と闘い、当事者の声を職場で強化すべく、2020年に発足)の中で発表されたこの報告書は、2つのアンケートを基にしている。1つ目は全組合員を、2つ目のアンケートはLGBTI+の当事者である組合員を対象としたものだ。

51か国、120労組の1,300人以上から得た回答を基にした報告書は、多くのLGBTI+の労働者が職場で直面している状況を示すものとなり、組合が職場における偏見や差別と闘う強力な手段であることを強調している。

回答者の多くが、LGBTI+の問題について組合がキャンペーンを実施して教育・訓練し、LGBTI+の人々の職場での権利を明記した条項を団体協約の中に設ける必要性に注目するなど、組合は包摂的な職場を作り、差別との闘いに変化をもたらすことができると考えていることが分かった。一方で、組合が「すべての組合員を真に代表し、LGBTI+の労働者の平等と包摂のために取組む」ことが極めて重要であるとした回答者も多い。

ベロニカ・フェルナンデス・メンデスUNI機会均等局長は、「労働組合は、職場における差別との闘いにおいて主導的な役割を果たしている 」と述べた上で、「我々のLGBTI+ネットワークは、偏見をなくし、すべての労働者にとって安全な職場を作る闘いの中で重要なツールだ」と、その意義を強調した。また、「我々は加盟組織と協力し、LGBTI+の労働者に対するあらゆる形態の暴力や不寛容と闘う取組みを、より一層強化していく」と決意を語った。

今回のLGBTI+ネットワーク会議では、専門家、労働者、学者によるパネルセッションが行われ、はじめに人類学とソーシャルワークが専門のコンセプシオン・ウナヌエ・クエスタ博士が発表したレズボフォビア(レズビアン嫌悪)の話題を中心に、LGBTI+コミュニティ内の差別と多様性の問題について、議論が深められた。

続いて、コロンビアからサンドラ氏が、LGBTI+の労働者を守り差別と闘う中での労働組合の重要性について、力強く当事者として生の声を届けた。

ジェンダーを専門に研究するジェーン・ピリンジャー博士は、LGBTI+の労働者を保護する方法としてILO第190号条約を活用する重要性を強調し、「LGBTI+の労働者がこの条約で保護されるよう、あらゆる人が自らの役割を担っている」と語り、「この条約は包括的で画期的なものであり、労働者のために大きな変化をもたらすことができる」と期待した。

UNIは設立以来、機会均等局を通じて、190号条約と206号勧告の準備と採択に積極的な役割を果たすとともに、UNIの全地域においてILO加盟国が批准できるよう、キャンペーンを展開してきた。他のGUFや ITUC とともに、労働組合が条約や勧告に取組むためのツールを開発している。