アマゾン、世界中で少なくとも47億ドルの補助金を得ていたことが明らかに

1兆4千億ドルの超巨大テック企業であり、税金逃れで悪名高いアマゾンは、消費者のお金を巡って競り合うばかりか、納税者のお金も積極的に獲得している―UNIおよび市民社会組織であるグッドジョブズ・ファーストが作成した新しい報告書によると、アマゾンは過去10年間に世界中で少なくとも総額47億ドルにのぼる経済開発補助金を組織的に獲得してきた。

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ブエノスアイレスからハイデラバードまで、公的記録、投資家向け報告書、決算報告書より得られた証拠からは、公的補助金の獲得に向けたアマゾンの飽くなき意欲がうかがえる。市場シェアで優位に立つため、データセンター、倉庫、オフィス複合施設を開設する際にアマゾンが受けた減税措置は、恐らくこうした補助金の額をさらに上回る大規模なものだ。報告書の著者は、「ほとんどの国では情報開示が不十分なため、こうした金額は非公開であり、総額は間違いなく、かなりの高額になるはずだ」と指摘している。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「アマゾンは世界で最も富裕かつ急成長している企業の一つだ。同社は2020年に欧州で440億ドルの売上を記録したが、法人税は一切支払わなかった。その一方で、アマゾンは労働者を監視し、労働条件を引き下げている」と非難し、「アマゾンは納税者から1円たりとも受け取るべきではない」と強調した。

グッドジョブズ・ファーストの研究員で、北米や欧州のインセンティブ制度の専門家であるケネス・トーマス氏は、 「アマゾンの迅速な配送ビジネスモデルには、主要な輸送ルートや空港、その他のビジネス拠点に近い、あらゆる地域のコミュニティに倉庫を設置する必要がある。国や地域、州、地方の自治体が、アマゾン戦略の中核となる事業の費用を補う理由はない」と指摘し、「アマゾンに補助金を出すのをやめ、代わりに中小企業や公共サービスへの投資に充てるべきだ」と語った。

報告書は、各国政府や地方政府は、補助金を交付した企業名を開示すべきであるとしている。だが最終的には、世界最大手の一つであるアマゾンへの補助金交付をやめるよう勧告し、理由を次のように指摘した。「国庫補助の目的は、補助がなければ事業成長の見込めない地域において企業が事業拡大するのを支援し、投資を受けていない地域が経済的に活性化するよう支援することである。アマゾンの事業はそのいずれでもない。実際、政府はアマゾンに補助金を出すことで、労働者に低い賃金を支払い、賃金を引き下げ、中小企業の衰退の一因となり、反競争的な行動をとっている多国籍企業に、手を貸す状況に陥っている」

ここ数年、巨大テック企業の非難されるべき行為に対して、市民社会が幅広く結集し非難している。UNIは2021年10月に、プログレッシブ・インターナショナル、オックスファム、グリーンピース、350.org、タックス・ジャスティス・ネットワークを含む70以上の労働組合、NGOや環境保護団体、税金監視団体からなる「メイク・アマゾン・ペイ連合」(略称MAP、アマゾンに支払わせる)を支援した。ブラックフライデーには20か国以上でストライキと抗議を実施、アマゾンが労働者に公正な報酬を支払い、労働組合に加入する権利を尊重し、公正な税金を支払い、真の環境持続性に取組むことを要求した。

◆UNI:150か国で2,000万人以上の労働者を代表し、サービス産業におけるディーセントワークを確保し、組合が代表する権利や団体交渉権等、労働者の権利を擁護することをミッションとしている。
◆グッドジョブズ・ファースト: ワシントン DC に拠点を置く国家政策リソースセンターであり、経済開発における企業と政府の説明責任を促進する取組みを行っている。