世界の労働組合運動、「世界人権デー」にフィリピンと連帯

12月10日の世界人権デーに、グローバルユニオン評議会(CGU)のメンバー組織として、UNIは世界中の労働組合と共に、フィリピンの組合活動家に対する暴力の終結を要求する。世界の労働組合運動は3年連続して、人権デーの取組みをアジアの国における虐待に焦点を当てることとなった。

CGU副議長を務めるクリスティ・ホフマンUNI書記長は、「我々はフィリピンの人々に連帯し、労働者の権利侵害、労働組合員に対する暴力、人権擁護者に対する攻撃と闘っていく」と語り、「現地の労働組合運動は、脅迫、暗殺、抑圧に直面しながらも、正義のために闘っている。我々は彼らと共に、ドゥテルテ政権がこうした暴力行為に対する免責をやめ、ILOなどの国際機関に協力することを要求する。これは世界中が注目している問題だ」と語気を強めた。

2016年のロドリゴ・ドゥテルテ大統領の就任以来、労働組合員に対する少なくとも50件の超法規的殺人が発生している。今年9月にILOが行った調査は、フィリピン政府は組合指導者への攻撃を止めるための具体的な措置を何ら取っていないと指摘している。

2020年に発効した「反テロ法」の下、フィリピンにおける結社の自由の権利に対する弾圧は悪化した。ドゥテルテ大統領が主導する「地方共産党の武力紛争を終わらせるための全国タスクフォース(NTF-ELCAC)」は、しばしば合法的な労働者組織を摘発している。

特に悪質なのは、平和的に労働者の権利を主張する活動家を、国家の敵である共産主義者と決めつけてレッドタギングを行う過激派組織の行為だ。反テロ法に基づいてレッドタギングされると、市民社会の指導者たちは、根拠も罪状もなく拘束され、監視され、銀行口座やその他の資産が凍結される危険がある。

CGUフィリピンの報告では、少なくとも17人の労働組合指導者が、労働組合活動を主導したという理由で治安維持部隊や警察からレッドタギングを受け、16人が捏造された罪で犯罪者となり、12人の労働組合員が隔離拘禁されたままになっている。

12月10日、CGUフィリピンはマニラで抗議集会を開催し、政府に以下の項目を要求する。

―フィリピンに関するILOバーチャル意見交換報告書の結論を実施するための期限付きロードマップについて、労働組合と直ちに協議すること。

―フィリピンへのILOハイレベル三者構成ミッションを遅滞なく受け入れること。

―労働組合員に対する超法規的殺人についての調査を迅速化し、免責をなくすこと。

―労働組合員とその合法的な活動に対するレッドタギングの廃止について、具体的な政策と実践をもって取組むこと。

シャラン・バローITUC書記長は、「フィリピン政府は、市民を守ることなく、基本的人権や労働組合の権利を侵害し、組合活動家を殺害しても処罰することなくこれを容認してきた」と厳しく非難するとともに、「まず第一歩として、期限付きの行動計画について組合と協議し、2019年のILO基準適用委員会の結論を実施するために、ILOハイレベル三者ミッションを遅滞なく受け入れなければならない。しかし最終的には、我々が望むのは、この政権が変わることであり、民主的な権利と自由のために立ち上がる政府だ」と語った。

ITUCとCGUは、フィリピンの人権を守るため、世界中の労働者を動員している。