「商業部門に暴力やハラスメントを売る店は無い」UNI世界商業部会ウェビナー開催

11月17日、UNI世界商業部会はグローバル・アクション・デーを開催し、各国政府や小売業者等に対し、商業労働者に対する暴力・ハラスメント撲滅のための行動を求めた。本ウェビナーは、グローバル・アクション・デーのメインイベントとして、Union to Unionの後援で開催され、30か国・100名以上の労働組合リーダーが参加した。パンデミック以降、スーパーマーケットやファッションストア等の小売業において、顧客による労働者への暴力が爆発的に増加している。

スチュアート・アッペルバウムUNI世界商業部会議長(UFCW/RWDSU会長,米)は、「“お客さまは常に正しい”という米国の文化が、顧客に権利意識をもたらしており、これを変えなければならない。パンデミックのストレスとマスク着用等COVID-19対策の政治化と相まって、商業部門では暴力が急増し、労働者が顧客に撃たれて殺害されるという事態にまで発展している。」と述べた。

安藤賢太(UAゼンセン流通部門副事務局長,日本)は、「コロナ禍において、多くのエッセンシャルワーカーが傷ついている。エッセンシャルワーカーとして、商業部門で働く仲間は称賛される一方で、最前線で社会と生活を守ろうとする労働者に対して、消費者からのハラスメントが多くなっている。UAゼンセンは、政府に働きかけ、顧客等からの著しい迷惑行為防止対策の連携会議の開催や、カスタマーハラスメントガイドラインの作成が進むなど成果が上がっている。今後は法整備に社会全体で取組む必要がある。」と述べた。

ジェラルド・ドワイヤー(SDA書記長,豪)は、「小売業労働者を対象とした調査において、パンデミックの際に5人に1人が故意に唾や咳をかけられた経験があると回答している。SDAは、「誰も叱責されるいわれはない(No One Deserves A Serve)」という包括的啓発キャンペーンを実施し、顧客からの暴力やハラスメントの撲滅に大きな役割を果たしている。SDAの10項目の安全計画は、虐待的な行為を許さないという明確なメッセージとともに、国や業界を超えて実施されている。」と述べた。

リサ・メリン(UNIONEN,スウェーデン)とテア・ホルムルンド(HANDELS,スウェーデン)は、「調査によると女性の小売業労働者の実に28%(一般企業は4%)が、過去12ヶ月間に第三者からのセクシャルハラスメントを経験している。HANDELSは、このようなハラスメント防止条項を労働協約に盛り込んだ。職場の暴力やハラスメントに対する最良の治療法は、組合の代表性である。」と述べた。
ニコレッタ・キス(KASZ,ハンガリー)は、「調査によると、小売業労働者の80%が顧客からの身体的暴力を経験しているという驚くべき結果が出ており、更に半数以上のケースでは、上司は何も対応することなく、14%の上司は「顧客が正しい」と部下を守らなかったとの結果が出ている。」と述べた。

マティアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「パンデミックの際に急増した小売業での暴力やハラスメントが、世界共通の問題であることは明らかである。私たちは、暴力やハラスメントを「仕事の一部」として受け入れない。UNIは、世界中の何百万人もの小売業労働者を代表する組合として、商業部門における安全な職場を作るために行動する。これは私たちにとって明らかな優先事項である。」と述べた。

結びとしてパトリシア・ナイマンUNI世界女性委員会議長(SACCAWU、南アフリカ)が、「商業部門における暴力とハラスメントに関するUNI世界商業部会宣言」を発表し、小売業における暴力とハラスメントに関する報告書を間もなく上梓する旨発表された。