「ハリウッド映画のようなエンディングだ」―IATSE、暫定合意により、賃金、休憩、労働条件の改善を獲得

10月18日を期限としていたストライキを目前で回避し、UNI加盟組織であり北米エンターテインメント業界の技術者や職人を代表する国際舞台演劇映画組合(IATSE)は、映画テレビ製作者連盟(AMPTP)との間で暫定合意に達した。

この3年間の協定によって、IATSEが代表する全米6万人の映画・テレビ産業の労働者の労働基準が引き上げられるだろう。

マシュー・ローブIATSE委員長(UNI世界メディア部会議長)は、「我々は、世界で最も裕福で強力なエンターテインメント企業やテック企業と肩を並べてきたが、このたびAMPTPとの間で、組合員のニーズを満たす合意に達した」と述べ、「ハリウッド映画のエンディングのようだ」と喜んだ。

提案された内容は、労働者がほぼ満場一致でストライキを承認した重要な問題に対応するものであり、交渉で勝ち取った利益は以下の通り。

  • 最低賃金で働く労働者に生活賃金を獲得
  • ストリーミング業務に従事する労働者の賃金・労働条件の改善
  • 年3%賃上げの遡及
  • 食事時間についての罰則強化
  • 1日10時間の休息時間(除外規定なし)
  • 週末の休息時間54時間
  • 多様性、公平性、包摂性に関する取組みの導入 

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「今回の合意で基準が引き上げられた。ここ数週間、普段は舞台裏にいるクルーの問題にスポットライトが当てられた。IATSEは、こうした労働者が社会から注目されたことと労働者の集団の力を利用して、真の変革を勝ち取った」と祝福しつつ、「だが、厳しい長時間労働の問題は米国に限られたものではない。ドイツ、オーストラリア、英国や他の国々でも、UNIと加盟組織は、過酷な長時間労働の文化を打ち破るため、組織化を進めている」と語った。

UNI世界メディア部会は、20か国28加盟組織を対象に労働時間に関する調査を実施した。調査した全ての国で、クルーは50時間以上働いており、週60時間労働も一般的であることが分かった。

英国のBECTUは、テレビドラマの撮影現場での労働条件について、10月下旬に交渉を行う予定だ。

暫定協定は、数週間後にIATSE組合員によって票決される。