UNI世界金融部会、ウェビナー「ミャンマーの労働者と連帯を:軍事政権への金融支援をやめよう」を開催

UNI世界金融部会は、UNI及びITUCのグローバル・アクションデーと連携し、9月15日(水)日本時間20:00-21:30、2021年2月の軍事クーデター以降のミャンマーの状況と、ミャンマー労働運動がミャンマーの軍事政権に対する包括的な経済制裁を求めていることについて、最新情報を共有するウェビナーを開催した。UNI世界金融部会は、銀行及び金融機関に対し、軍事政権と結びつきのある企業からの資本を引き揚げるよう求めている。

リタ・ベルロファUNI世界金融部会議長は、開会挨拶において、この闘いは、ミャンマーに自由と民主主義を取り戻すためのものであり、自分(ベルロファ議長)も軍事政権下の苦しみは経験しているのでよく理解できる。ミャンマーの人々と連帯し共に乗り越えていきたいと述べた。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、8月末、開催された「ASEAN+6 社会対話会合」において、UNI Aproとして軍政に反対する決議に参加した。UNI Aproは執行委員会で声明を採択したところ、これからも他のGUFsやITUC-APと連携し様々な場面で関与し、ミャンマーの民主主義を回復したい。また、サイバーセキュリティ法案に強く反対しており、多国籍IT企業による民主活動家のデータ集めには強く反対する。UNI加盟の豪FSUは使用者に対し、責任ある行動求め、ミャンマーで操業する多国籍企業に働きかけている。不服従運動に参加するミャンマーの銀行労組とも対話しており、連帯を示しているところ、今日は重要な機会となるよう期待していると述べた。

マウンマウン・ミャンマー労働組合総連盟(CTUM)会長は、2月1日、クーデター発生直後から、選挙結果を支持し、民主化を阻害する動きを非難する声明を出した。3日、軍部が動き出して以降、行動を続けてきた。鉄道が止まり、人の移動や物流が停止し、工場が停止し労働者が解雇されている。軍部は、半年で中央銀行職員を含む20万人の公務員を解雇した。市民社会は今も抵抗しているが、十分ではない。国にとって貴重で優秀な人材が失われている。軍事政権を止めなくてはならない。世界銀行の報告によると、GDPは18%下落し、国民の半分が貧困に陥っている。CTUMは組合同士連帯し、行動し続けているが、組合リーダーたちが次々に逮捕されているのが現状である。国連において、軍事政権ではなく国民統一政府(NUG)を認めるよう求めている。ILOは軍事政権に会議への参加資格を与えないとした。今次国連総会もGUFsやITUCと共に総会から軍事政権を追い出すキャンペーンを行っている。軍事政権に対する諸外国からの財政的な支援を断ち切ることが重要であり、みなさんの支援を必要としていると述べた。

シャラン・バロウITUC書記長は、軍事政権への資金の流れを断ち切るために、金融部門、特に銀行が責任を果たすことが重要である。欧米の口座からの送金など個々人からの送金が見逃されている。ミャンマーの状況は、自由と民主主義が否定されていることと同義である。ITUCとしてUNIのキャンペーンを支持する。我々は包括的な制裁を軍事政権に求めており、軍政を国連から閉め出したい。政府にもプレッシャーかけ、断固とした態度をとるよう求めていく。組合運動への経済的支援と併せて連帯して行動しようと呼びかけた。

リサ・ネイサンUNI投資家対話アドバイザーは、全体で650億米ドル以上の資金が結果的に軍部に流れている。NGOバンク・トラックによると10億米ドル以上の投資を行っている銀行には、日本の三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行が挙がり、他には農林中金の投資も確認できる。軍事政権と歴史的な関係があり、クーデター前からの投資かもしれないが、結果的に弾圧に直接関わっていることになる。人権デューデリジェンスに基づき、投資をすぐにやめるべきであると述べた。

アンジェロ・デクリストUNI金融部会担当局長は、金融産業の労組として、我々はミャンマー国民と連帯すべきである。民主主義や労働組合主義が攻撃されているということであり、本ウェビナーは出発点である。スイスのUBSに書簡を送るキャンペーンを始める予定である。民主主義を守ために声をあげようと述べた。

Q&Aセッション
Q:軍政への資金の流れを断ち切ると労働者の立場が苦しくなることがないか。
A:ILOの報告によれば、この6か月で220万人が失業した。もちろん資金引揚は、労働者に一時的に影響するかもしれないが、それでも包括的な経済制裁は必要。労働者にとって痛みを伴うかもしれないが、自由と民主主義を取り戻すためならやる価値はある。
Q:NUGが武装するというニュースがあるが如何。
A:自衛のため、武器を取ることはあるが、武装ではない。もちろん我々は内戦を望んでいるわけでもない。みんなで交渉に参加し、話し合いによって解決したい。経済制裁により資金を断てれば、軍事政権は崩壊するだろう。国連からは既に閉め出された。これは我々の運動によるものだと考えている。
Q:UNIが多国籍企業ではなく金融機関に対象を絞っているのは特定の理由があるのか。
A:金融機関が果たす役割は重要である。事実650億米ドルもの投資が行われ、軍事政権の資金源になっている。人権への責任を果たし、資金源を断ち切るべきだと考える。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、本ウェビナーを総括し、マウンマウン会長の非常に厳しい状況下での出席に感謝。UNIとITUCは民主主義復活のために、様々な支援をしている。国連総会から軍事政権を閉め出せたのは、大きな前進である。暴力が横行し失業者が増えている。それでも国民は我々労働組合を支持し、過去には戻らないという確固たる意志の下、行動している。資金を断ち切れば軍は崩壊する。これからは更に課題にフォーカスしていく。これは団体交渉のための闘いではなく、民主主義を取り戻すための闘いである。世界はミャンマー国民の味方であると述べた。
マウンマウンCTUM会長は、保険業界についても取組みを期待する。ミャンマーには10社以上の国際保険会社が進出している。海運・航運共に保険が無ければ運用できず、短期的な規制でも軍事政権への資金流入が防げる。今日が民主主義を取り戻す長い旅路の始まりだと確信していると結んだ。