スマートパートナーシップの推進-イオンの労使構想

UNI Aproは、「スマートパートナーシップの推進-イオンの労使構想」を発行した。組合と会社を共に成長させ持続させていく、という重要な取組みにおいて、スマートパートナーシップ(建設的なパートナーシップ)の構築に尽力する、アジア太平洋地域の加盟組織の参考になるだろう。

2019年初頭、会社と労働組合を共に強化するためのスマートパートナーシップを促進する優良事例として、イオンのグローバル枠組み協定を取り上げ調査研究を行うことが委託された。

調査研究の構想は、国際的な競争課題に適応するためには、真の社会パートナーという概念と、真摯な対話に基づく建設的な労使関係モデルが不可欠であるという、UNI Aproの信念に端を発するものである。

メリッサ R.セラノ教授が執筆した。彼女はフィリピン大学ディリマン校の労使関係学部教授であり、労働の正義センター及び労働・草の根イニシアティブセンターの部長も務める。イオンが事業を行う6か国を訪問し、組合役員及び経営陣にインタビューを行い、情報を収集した。

約10か月かけてデータを収集し、まとめた暫定的な結果を、メリッサ教授は第5回UNI Apro地域大会で発表した。その調査結果は、「UNI Aproは、各国、小地域、地域でより包摂的でバランスの取れた持続可能な経済の構築に関する社会対話プロセスを維持し、産業界と政府を関与させるための指針として、『パートナーシップ労使関係』を推進してきた」とする動議の採択に貢献した。

学術的な緻密さと親しみやすさを兼ね備えた文体は、読者を、アジアでナンバーワンの多国籍小売大手イオンが、いかにして、その「人間を尊重する」という基本理念の一環としてスマートパートナーシップの概念を採用したのかを理解するための旅路へと誘う。スマートパートナーシップは、イオンが目まぐるしく変化し競争の激しい小売産業の中で有力な立場を確立し持続させることに寄与してきた。

カンボジア、中国、インドネシア、マレーシア、日本、ベトナムのイオン各店舗から引用された事例では、法律も文化も異なる国々で、どのようにスマートパートナーシップが実施されているかが、具体的実例を交えて描かれている。また、その概念を妨げる課題にも向き合おうとしている。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「この報告書は2020年6月にようやく完成した。コロナ禍で、関係者全員による検証が遅れてしまったためだ。しかし、これを皆さんと共有することができてとても嬉しい」と喜びを語った。「イオンの経営陣、組合役員、組合員一人ひとりが、スマートパートナーシップはうまくいくことを信じ、努力してきたおかげで、この成果をまとめた報告書ができた。皆さんには誇りを持ってほしい。」

アチャリャ地域書記長は、「この報告書はまず、パンデミックの間にエッセンシャルワーカーであることを示した商業部門の労働者に参考にしてほしいが、この概念は、商業部門を超えて、他の産業の加盟組織にとっても役立ち、価値があるものと確信している」と述べた。