カナダ郵便労組、アプリ配達員の組織化キャンペーン開始

UNI加盟組織、カナダ郵便労組(CUPW)は、2月25日、新たに配達員の組織化キャンペーンを開始した。カナダのギグエコノミーにおいて、労働者の権利と尊厳を確保するためである。

CUPWによれば、ギグ労働者の組織化キャンペーンによって配達員を結集し、アプリが労働者の生活を管理し、危険で、生計も立てられないような劣悪な労働条件をつくり出す業界を根本的に変えるよう、使用者及び国会議員に呼びかけるという。

「宅配業者では、伝統的な組合の組織化が可能であることが示された。しかし、ギグ労働者労組(ギグワーカーズユナイテッド)はそれよりもはるかに進んでおり、コミュニティ組織化の戦術を用い、集団的な相互扶助を行っている。CUPWの中に新たにコミュニティ支部を結成した。我々は彼らをサポートできることを誇りに思う。斬新なアイデアや清新なエネルギーこそ、労働条件を改善し、シリコンバレーの搾取モデルを拒否するために必要なものだ」と、CUPWのヤン・シンプソン委員長は述べた。

ギグ労働者労組の立ち上げは、1年前にCUPWが「フードラ配達員のための正義」キャンペーンを成功させたことに続くものだ。当時、フードラ配達員は、組合に加入する権利を勝ち取り、大多数がCUPW加入に賛意を示した。しかしフードラはもうカナダで営業していない。そこでCUPWは、今回の配達員組織化の新たなキャンペーンでは、フードラと同様に、安全面や経済面でリスクを負いながら劣悪な条件で働く全てのアプリベースの配達員に範囲を拡大した、という。

ディミトリス・テオドラキスUNI世界郵便・ロジスティクス部会担当局長代行は、「フードラ配達員のための正義キャンペーンは、カナダのアプリベースの労働者のための将来を切り拓く道標だった。配達員は今も、労働者の権利、組合に加入する権利、団体交渉の権利を求める闘いを続けている」と述べ、権利と尊厳を要求するカナダの配達員に連帯を表明した。

カナダにおける配達員組織化キャンペーンは、アプリベースの労働者が最近、仕事上の権利を求める闘いにおいて、大きな勝利をあげる中で、始められた。2月、イタリアでは、アプリベースの配達員は、固定給の有期契約の権利を持つ従業員であるとの判決が下された。更に、イタリア当局は、労働安全規則違反だとして、ウーバーイーツと他の食事配達プラットフォーム企業に、7億3300万ユーロの罰金を科した。同じく2月に、英国最高裁は、ウーバーのドライバーは、英国法の下で労働者であるとされ、最低賃金及び休日賃金を得る資格があるとの判決を下した。

ギグエコノミー:インターネットを通じて単発の仕事を受発注する非正規労働によって成り立つ経済形態のこと。ギグとは本来ジャズの単発ライブ演奏を指した俗語であり、転用されて「単発の仕事」という意味で広く使われるようになった。

ギグ労働者:仕事を仲介するプラットフォームを通じて、自分の空き時間に単発の仕事を請け負う労働者。