日本のメディアの女性、平等を要求

森喜朗氏の辞任は、日本における女性の意見の力を示している。2月初旬、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森会長による女性蔑視発言は世界中でトップニュースとして報じられ、その後、森氏は辞任に追い込まれた。これにより多くの人が、アジアにおけるジェンダーに根付いた差別について、あらためて考えるきっかけとなった。

森氏の発言とそれに対する批判の声は、時を同じくして、意思決定層への女性役員登用等を要求した日本のメディア業界の女性の追い風にもなるだろう。

2月上旬に開かれた記者会見の中で、日本のメディア産業の労組を含む4組織は、企業の意思決定層に女性が極めて少ないことが、意識的あるいは「無意識の思い込み」によってジェンダーに偏りのある情報発信を生み出す危険性を指摘した。イノベーションと成長には、多様な人材が知恵や経験を出し合うことが不可欠だが、今の日本のメディアにはそのような多様性がない、と組合は主張する。

4組織の1つ、民放労連(UNI加盟組織)の岸田花子女性協議会副議長は、「コンテンツを制作するメディア企業に女性の意思決定者が極めて少ないことは深刻な問題だ」と述べた。偏見によってバイアスがかったコンテンツは世論に大きな影響を及ぼし得るからだ。記者会見には、民放労連の他、新聞労連(UNI加盟組織)、出版労連、メディアで働く女性ネットワーク(WiMN)の代表も出席した。

4組織は、各業界団体及び加盟社が役員の女性比率を速やかに3割以上にすること、ジェンダー・男女共同参画に関する常設委員会を設置すること、業界でのジェンダー平等を重要課題の1つとすること等の要請を提出した。日本のメディア業界におけるこの憂慮すべき状況を解決するため、特別枠の設置を含め女性役員の積極的な登用を業界団体に要請した。

民放労連の岸田女性協議会副議長は、「昨年の夏から業界団体に要請を提出する準備を始め、12月から今年2月にかけて、それぞれ要請を提出した。今日の記者会見のタイトルは森氏の発言をセンセーショナルに表しているが、私達の目的は森発言を批判することではない」と述べた。

労働組合は変化を期待している。

ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長は、「日本のメディア業界の意思決定層に参画する権利を要求し、声を上げた女性役員のアクションに大変勇気づけられた。我々も連帯して彼女達を応援したい。女性達の要望が届き、速やかに具体的な行動と変化がもたらされることを願っている」と述べた。

組合の発表によると、日本民間放送連盟(民放連)、日本新聞協会(新聞協会)、日本書籍出版協会(書協)、日本雑誌協会(雑協)の女性役員人数は、民放連45人中0人、新聞協会53人中0人、書協40人中2人、雑協21人中1人にとどまっている。