国は違っても目標は同じ #食品小売労働者のために不可欠な権利

食品小売労働者はもともとエッセンシャルワーカーだった。だが、新型コロナウィルスのために、彼らの仕事の重要性が一躍注目を浴びるようになった。

2020年10月27日、UNI世界商業部会は、「食品小売部門とCOVID-19の影響」に関するウェビナーを開催した。およそ40か国の食品小売労働者を代表する組合が参加し、危機の間の経験や優良取組み事例を共有し、スーパーマーケットで働く労働者に不可欠な権利の重要性を訴えた。

「世界中のスーパーマーケットチェーンでは、売上が急増したが、そこで働く労働者はまだ、相応の賃金や待遇を受けていない」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は指摘する。「一時的に危険手当を支給された労働者もいたが、その後無情にもその手当はなくなった。どの組合も、今こそ、エッセンシャルワーカーの仕事を再評価する時だと認識し、長期的な待遇改善と不可欠な権利を求めて闘っている。」

食品小売労働者は変化を求めている。会議では、UNIの各地域の加盟組織が、いかにこの重要な権利を求める闘いの先頭に立っているかが強調された。

日本:UAゼンセンは、店員に対する暴力を撲滅するための強力で長期的な「悪質クレームを、許さない」キャンペーンを展開している。ウェビナーでUAゼンセンの取組みを報告した流通部門の安藤副事務局長は、コロナ危機の間、この取組みがどれだけ重要であったかを説明した。職場や業界全体、そして政府のあらゆるレベルで、労働者保護の強化を求めて組織化を進めている。UAゼンセンは小売産業の職場を組織化しており、労働者を守るため政府や自治体への働きかけも強化している。

南アフリカ:商業労組のダーリントン・ンドロフは、店員に個人用防護具を確保する取組みや、安全対策の実施を徹底するための交渉継続について報告し、「スーパーマーケット労働者はようやく、社会の重要な構成員だと考えられるようになった。だから、彼らはより良い権利を得るに値する」と述べた。

英国:パディー・リリスUSDAW(店舗流通関連労組)書記長は、英国でも店員に対する暴力が増加していると懸念し、組合は暴言や暴力から労働者を保護するため新法の制定を国会に求めていると述べた。更にUSDAWは、最低賃金を引き上げ、組合の権利を強化する「労働者のためのニューディール」キャンペーンを展開している。

米国及びカナダ:UFCW(全米食品商業労組)のファロン・エイガーは、「COVID-19の間、エッセンシャルワーカーは危険手当を受けるに値する」というキャンペーンについて紹介した。既に56,000人を超える米国の店舗労働者が遡及払いを獲得した。

更にUNIは、「不可欠な賃上げ」を求めるオーストラリアSDA(店舗流通労組)のキャンペーン、オランダFNVの流通部門全体で5%の賃上げ要求、カナダUNIFORの「ずっと公平な賃金を」求める取組み、スペインCCOOの「私達は必要とされている」キャンペーン等を紹介した。

ダニエル・ロベラUNI世界商業部会副議長(アルゼンチン商業サービス労連)は、不可欠な権利を求めるキャンペーンの目標を更に高めるために団体交渉の重要性を訴えた。「小売労働者のより良い権利を確保するためには、グローバル枠組協約がこれまで以上に重要になっている」と指摘した。

「スーパーマーケット労働者は最前線で働いている。多くが感染し亡くなった。彼らは、仕事に行って仕事をしただけで亡くなった。数ヶ月が過ぎた今、余りにも多くの労働者が再び酷使され、悲鳴をあげ、自分達は使い捨てのように感じている。彼らには安全対策が足らず、無防備だと感じている」と、スチュワート・アッペルバウムUNI世界商業部会議長(米UFCW/RWDSU)は訴えた。そして「我々は、一歩踏み出し、世界中の小売労働者、商業労働者、エッセンシャルワーカーために変化を起こそう」と呼びかけた。

この変革へのコミットメントは、会議参加者によって採択された宣言に示されている。