UNI、フィリピンにおけるABS-CBNの強制閉鎖を非難

UNIは、フィリピン政府による同国最大の民放ネットワークABS-CBNの強制閉鎖を非難する。150か国2000万人の労働者を代表する国際産業別労働組織UNIは、政府の独断的行為を非難するUNIフィリピン加盟組織協議会(UNI-PLC)の見解を全面的に支持する。非難声明は、フィリピン下院がABS-CBSの放送免許の更新を否決した直後に出された。

同社に与えられていた放送免許の更新が否決されたことにより、11,000人以上の正社員と、ABS-CBN事業に関わる何千人もの契約社員、アーティスト、タレント、中小・零細事業主の生計が一方的に奪われた。世界的な感染拡大による世界規模の不況の中での更新否決は、誰の目から見ても許されない行為である。

中村正敏UNI Aproメディア部会議長は、「何よりも、影響を受けた何千人ものメディア労働者とその家族のことが心配だ」と気遣い、「この試練の時に、UNI-PLCと放送労組(NABU)がメディア労働者に連帯し、力強く立ち向かっていることに感謝する」と述べた。

法により1995年に付与された同社の放送免許は、2020年5月4日に失効した。免許失効直後に、フィリピンの規制当局である電気通信委員会(NTC)は、ABS-CBNに対して放送停止を命令した。このような動きは、ドゥテルテ大統領による政治的報復であると広く認識されている。大統領選挙中、ドゥテルテ大統領に好意的な報道をしなかったとして、これまでも同社に対する免許停止を脅してきたからだ。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、報道の自由に対する脅威であると強調し、「マルコス軍事政権下を生き延び、何十年もの間フィリピン国民に尽くしてきたABS-CBNを強制的に閉鎖するとは、報道の自由を後退させ、歴史に汚点を残す事態だ」と非難した。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、次のように述べた。「今回の強制閉鎖は、報道の自由や結社の自由等の人権に対する、フィリピン政府による絶え間ない攻撃の一例だ。独立した信頼できるメディアネットワークの閉鎖が、最悪の時に起きてしまった。感染拡大を防止するためフィリピン国民に情報を伝達する努力を、台無しにするだけだ。我々はABS-CBN労働者に連帯し、UNI-PLCと共に、同社の免許復活を政府に要求する。」 UNIフィリピン加盟組織協議会(UNI-PLC)は、フィリピンのUNI加盟組織を結集する。ABS-CBN労組が加盟する放送労組(NABU)は、UNI及びUNI-PLCの加盟組織である。