カナダ郵便労組、ギグ労働者に歴史的な勝利

UNI加盟組合であるカナダ郵便労組(CUPW)は、2020年2月25日、ギグ労働者のために大きな勝利を収めた。オンタリオ州労働委員会が、フードラの配達員は、依存的契約労働者(dependent contractor)であるとの判決を下したことにより、組織化し組合を結成する法的権利が与えられたのだ。

この歴史的な判決の中で、CUPW及びフードスターズ・ユナイテッドは、配達員はフードラが主張するような独立請負人(independent contractor)ではないと主張し、認められた。独立請負人と分類されると、配達員は組合に加入することができず、フードラは使用者の責任を逃れることができた。

ヤン・シンプソンCUPW委員長は、「この判決で、オンタリオ州の数千人ものギグ労働者のために形勢が変わってきたと言える。間もなく彼らは組合に入る権利を手にするだろう。CUPWは、このフードデリバリー・アプリ大手に挑み、労働者の権利と安全、尊重を確保し、このような仕事の未来を形作ることに関与できて誇りに思う」と喜んだ。

フードラでの受注ベースの賃金支払いモデルは、食事配達プラットフォームで働く配達員にとって、受注が少ない時には往々にして最低賃金にも満たない賃金しか受け取れないことを意味する。一方、自転車、自動車、スクーターの維持費に数千ドルを費やさなければならない。配達員の殆どが働くオンタリオ州都トロントの路上で、怪我や事故の危険性にも晒されている。

「この判決は単なる勝利ではなく、プラットフォームで働く我々労働者自身が管理職であるとか、プラットフォームから保護を必要とせずに業界に参入する起業家だという議論を完全に切り捨てた。我々は労働者であり、それもきつい仕事だ。起業家ではない」とフードラの配達員は述べた。「依存的契約労働者だと裁定されたので、カナダの全てのギグ労働者に組合結成のドアが開かれた。カナダ最大の都市の大手プラットフォームで足掛かりをつかんだのだから、プラットフォーム経済で働く労働者の保護、尊重、ディーセントな賃金を求める闘いに他の労働者が加わるのは確実だ。」

この訴訟は、多くのギグ労働者や組合に注目され、プラットフォーム上の労働条件も脚光を浴びていた。そのおかげで、労働者の問題や権利についてより良い規制を求める機運が高まっていた。

「CUPWの勝利は、フードラ配達員だけでなく、カナダの全てのギグ労働者にとって大きな第一歩だ。スイス、オーストリア、ノルウェーの組合がプラットフォーム事業者と団体協約を交渉した後に続く朗報で、ギグエコノミーで働く労働者により良い保護を勝ち取る上で、また一歩前進した」と、コーネリア・ベルガーUNI郵便・ロジスティクス部会担当局長は称えた。

ギグエコノミー:インターネットを通じて単発の仕事を受発注する非正規労働によって成り立つ経済形態のこと。ギグとは本来ジャズの単発ライブ演奏を指した俗語であり、転用されて「単発の仕事」という意味で広く使われるようになった。

ギグ労働者:仕事を仲介するプラットフォームを通じて、自分の空き時間に単発の仕事を請け負う労働者。