商業部門に暴力やハラスメントを売る店は無い

3月8日、UNI世界商業部会は、UNI機会均等局と連携して、“商業部門に暴力やハラスメントを売る店は無い”と称する新たなキャンペーンを立ち上げた。

このキャンペーンは、仕事の世界における暴力やハラスメントの撲滅に関するILO第190号条約の批准を促進すると共に、商業部門における暴力やハラスメントの撲滅に向け、UNI世界商業部会加盟組織の取組みを支援することが目的である。

欧州生活労働条件改善財団(Eurofound)の労働条件調査によれば、商業・小売産業労働者は、仕事中にハラスメントを受けるリスクが極めて高いという。第三者(顧客)からの暴力が多発しており、特に女性労働者は悪質な嫌がらせに苦しんでいる。

UNI世界商業部会加盟組織が実施した調査でも、問題の深刻さが際立っている。SDAの調査によると、オーストラリアでは、小売労働者のうち実に85%が過去12ヶ月の間に嫌がらせを経験したという。多くの事例があるにも関わらず、暴力やハラスメントの報告件数は少ない。英国USDAWの調査では、店舗で暴力や脅迫を受けたことのある店員のうち、56%が使用者に報告しなかった。商業労働者の中には、「暴力、ハラスメント、嫌がらせ」は仕事の一部だと諦めている人もいる。

UNI世界商業部会加盟組織は、顧客からの暴力をなくすための画期的なキャンペーンを展開している。例えば、英国USDAWの「恐怖からの解放」キャンペーン、オーストラリアSDAの「誰も叱責されるいわれはない」キャンペーン、日本・UAゼンセンの「悪質クレーム対策」、米国RWDSU-UFCWの「小売業アクション・プロジェクト」等である。

「これらのキャンペーンは、グローバルに闘う勇気をくれるものだ」とマタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は絶賛する。「暴力やハラスメントは仕事の一部ではない。ILO第190号条約が認めている通り、誰もが暴力とハラスメントのない仕事の世界で働く権利を持っている。UNI世界商業部会とその加盟組織は、商業部門におけるこの権利の実現に引き続き取組んでいく。」

キャンペーンを通して、UNI世界商業部会は、

  • 商業部門における暴力とハラスメントの根絶に向け、国際的により高い基準を設定するため、グローバル枠組み協定の中に、より良いルールを盛り込むよう交渉する。
  • UNI世界商業部会の会議において、暴力とハラスメントに関する特別セッションを企画する。
  • 各国でキャンペーンを実施するよう、UNI世界商業部会加盟組織を支援する。
  • ILO第190号条約の批准のために、各国当局に加盟組織と共同で書簡を送付する。
  • 2020年11月25日に国際行動デーを企画する。
  • UNI世界商業部会加盟組織の優良事例を集め、共有する。

UNI世界商業部会は、商業部門における暴力・ハラスメント事例の分析、ILO第190号条約を理解するための簡単なガイドブック、商業部門における暴力・ハラスメント根絶に向けた10のアクション案等を含むキャンペーンツールキットを作成している。ILO第190号条約