シンガポールのUNI Apro金融部会加盟組織とデジタル化対応について情報交換

シンガポール政府は、スマート国家戦略の下、東南アジアの金融のハブとしての位置づけを強化することを目的に、デジタル化を強力に推進している。金融産業の政労使及び関係者が連携して、同産業のデジタル化を推進し、必要な人材育成に取組んでいる様子を視察するため、宮井UNI Apro金融部会議長を団長とするUNI-LCJ金融部会代表団は、2019年6月17~18日、シンガポールを訪れた。

UNI Apro金融部会に加盟する、DBS銀行の労使から、従業員に求められるスキルアップと意識改革や、高齢の顧客に対するテクノロジー体験の改善について聞くと共に、デジタル化の進んだ支店を見学した。多くの企業がデジタル化に多額の投資をする中、DBS銀行役員は、「誰一人取り残さないこと」を基本方針に、「顧客だけでなく従業員にも選ばれる銀行になる必要がある」と述べ、従業員へのリスキリング(再技能訓練)にも多額の投資をしていることを強調した。

また、SBEU(銀行一般職労組)、BFSU(銀行金融サービス労組)、SIEU(保険労組)と、デジタル化対応について情報交換を行った。金融産業においては、一般職組合員は減少し、専門職・監督職が増加している。組合は、シンガポールの金融産業が競争力を維持し、労働者がより高い技能・デジタル技能を習得できるよう、フィンテック協会とも連携した教育訓練コースを提供する等して、支援している。また、若い管理職が年上の労働者とうまくやっていけるよう、支援している。

更に、政府の支援及びオープンかつ進歩的な規制の下、フィンテック・エコシステムにおける全てのステークホルダー(政府、国内外の金融機関、企業、スタートアップ、投資家、教育機関、労働組合、他)の間の協力・連携を促進し、課題解決を図るための非営利プラットフォームである、シンガポール・フィンテック協会(SFAを訪ね、スタートアップ企業から事例報告を受けた。また、外資保険会社のデジタル化推進状況を視察した。

クリストファー・ウンUNI Apro地域書記長との意見交換の中では、UNI Aproの20年以上に渡るベトナムの労働運動への協力の歴史から、ASEAN政労使対話における組合の影響力拡大の取組みについて説明を受けた。宮井UNI Apro金融部会議長は、年末に退任するウン地域書記長の長年の貢献に感謝すると同時に、パートナーシップ労使関係の普及、アジア開発銀行との連携強化、SDGsの目標達成に向けた労働組合の役割発揮について、後任にしっかりと継承してほしいと要請した。