職場における暴力やハラスメントを根絶するためのILO条約採択:ジェンダー平等を求める闘いにおける歴史的勝利

UNIは、職場における性差に基づく暴力の蔓延を防止するため、新しいILO条約の採択を歓迎すると共に、各国政府に速やかに批准するよう要請する。

UNIは機会均等局が中心となって、長年、職場における暴力やハラスメントを根絶するためのILO条約制定を実現する闘いに深く関わってきた。今日、ジュネーブで開催されていた第108ILO総会最終日に、条約が採択され、ジェンダー平等を確保する闘いにおいて大きな一歩が踏み出された。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「間違いなくこれは、女性と平等にとって歴史的な瞬間であり大きな勝利だ。40年前にはこの条約が国際基準になるとは想像できなかったが、労働組合や女性団体等の粘り強い取組みによって、ついに私たちは娘たちに財産を残すことができた」と述べた。

条約制定を訴えてきたベロニカ・フェルナンデスUNI機会均等局長も次のように喜びを語った。「ILO100周年記念に花を添えた。今日を迎えるまで長い道のりだったが、ようやく法的拘束力のある条約が採択された。次は世界各国で批准され実施されなければならない。この条約によって、世界中の何千万人もの女性の命を救い、彼女たちを痛みや困難から救うことができる。」

フェルナンデス局長は、「この条約が家庭内暴力にも触れている点に満足している。夫が妻を殴ることを合法とする国が未だに存在するのを忘れてはいけない。家庭内暴力と、その被害者を職場で守り助けるための手続きが含まれたことは、大きな前進だ!」と、この条約の重要性を強調した。

次のステップとして、加盟国はこの条約を批准し、国内法を整備し、実施した対策を定期的に報告することが求められる。政府及び使用者は、職場から性的暴力やハラスメントを根絶する責任を負うことになる。

国連が発表した統計によれば、世界で15歳以上の女性の35%81800万人)が、家庭内またはコミュニティ、職場で、性的または身体的暴力を受けているという衝撃的な現実がある。3か国のうち1か国以上で職場のハラスメントを禁止する法律がなく、23500万人の女性が保護されていないと推定される。

ILOは、労働者の権利に関する素晴らしい国際労働基準を制定してきたが、 100年の歴史の中で、職場のハラスメント及び性差に基づく暴力を禁止する国際基準を制定したのは初めてである。

性差に基づく暴力は、個人的なものではなく、組織的な悪事である。被害者は、性別、性自認、性的指向、階級、人種等多くの様々な理由から標的にされる。労働者は傷つけられ、はっきり言うことを怖れるようになる。失職するか、更に攻撃されると思うからだ。新しい条約は、70年に渡り国連で謳われた人権に反する状況を是正するための、正しい方向への第一歩に過ぎない。