UNI Apro/JP労組共同英語セミナー開催

2019年1月26~27日、東京でUNI Apro/JP労組共同英語セミナーが開催された。全国から集まったJP労組の29人の若手組合役員、組合員が、台湾、マレーシア、スリランカの郵便労組からリソースパーソンと共に、UNIを通じた国際連帯活動、そして各国の郵便事業や組合活動を学んだ。

開会挨拶で三村寿宏JP労組組織局次長は、本セミナーが長崎で開催されたUNI世界大会のフォローアップとして始まり、これまで約200人が本セミナーに参加してきたことに触れた。「英語力の向上や、海外の郵便事業や労組の活動を学び、JP労組の国際労働運動のこれまでの成果と今後の方向性を考える機会となっている。皆さんも今セミナーで学んだことを活かし、是非組合活動の活性化や豊富化に尽力していただきたい。」と参加者を激励した。

今回、海外の郵便労組から3人のリソースパーソン(講師)を招いた。台湾のリンCPWU国際処処長は、CPWUとJP労組の長年にわたる交流関係や、台湾の若い世代が直面する低賃金、長時間労働、高齢化社会などを報告した。マレーシアのムハンマド・ニザム・ハジルUPCW書記次長は、マレーシアの郵政事業は現在、物流への強化のみならず、金の売買等、事業の多角化経営も積極的に行っていることに触れ、「労組は伝統的な郵便サービスからニューエコノミーへと移行する際の課題にも対応していく」と述べた。スリランカのウデシカ・リヤナゲSLPTSU中央執行委員は、2018年にUNIに新規加盟したSLPTSUの組織や課題について触れ、特に青年の教育不足、組合活動へ政治が介入してくる現状、そして新しい技術やデジタル化に対応するニーズが高まっていることを説明した。 大崎佳奈子UNI Apro郵便・ロジスティクス部会担当部長は、UNIの成り立ちや組織化、能力開発のためのセミナー等の活動を紹介し、加盟組織がお互いに強くなり、国際連帯を進めていく重要性を訴えた。

参加者は4つのグループに分かれ、定年制度や組合の意義について考えるグループワークに取り組み、その議論内容を、寸劇やフリップを作成するなどわかりやすく工夫して、グループ毎に発表した。 また、2018年6月のUNI世界大会に参加した久保田昭子JP労組東京地本支部執行委員と、同年11月のUNI Apro青年大会に出席した岸野剛JP労組北陸地方本部ユースネットワーク常任幹事、金城尚紘JP労組沖縄地方本部組合員から、UNI活動を通じて得た海外の労働組合との共通課題が報告され、学んだ内容を全体で共有した。

最後に八木和子JP労組国際部長は、「2日間のセミナーで、グループが協力し、海外講師とともに英語を通して組合活動を学ぶことができた。組合のことばで『仲間の皆さん』を英語で表現すると『ブラザーズ・アンド・シスターズ』となるが、このセミナーで知り合った仲間とのネットワークを大切にし、春闘や各種の取り組み強化など今後の活動に是非活かしてほしい」と期待を寄せた。


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