日本と韓国のUNI加盟金融労組、情報交換

第7回UNI Apro東アジア労組フォーラムの機会を活用し、UNI-LCJ金融部会加盟組織は、韓国金融産業労組(KFIU)と情報交換を行い、懇親を深めた。

日本からは7組織18人、韓国からは、コンKFIU政策部長、ソン・韓国シティバンク労組委員長、キム農協銀行労組部長、パク農協銀行労組局長、チョイUNI韓国加盟協(UNI-KLC)事務局長が参加した。

宮井UNI-LCJ金融部会議長は、歓迎挨拶の中で、「ビッグデータ、AI、IoTといった職場に迫っている大きな変革を的確に捉え、労働者の雇用や働き方に配慮しつつ、持続可能な金融産業を目指していかなければならない。グローバルとローカルの2つの視点を兼ね備えた対応が必要だ」と強調し、両国の経験共有に期待を寄せた。

全参加者の組織・自己紹介に続き、日本から、日本の労働運動(全労金)、現状と課題(労済労連)、FinTechと雇用、特に銀行の現状及び仮想通貨に関する日本の経験(全信連)について報告した。

韓国からは、KFIUの歴史と活動概要の紹介があった。

  • 1960年に5つの商業銀行労組がネットワークを結成し、翌年、産別組織へ変更。
  • 1962年に、世界の金融労組との連帯を強化するため国際産別組織に加盟。
  • 1981年、当時の軍事政権下の労働法の規定により、企業別労組に変更せざるを得なかった。
  • 1997年、アジア通貨危機に見舞われ、5つの銀行が整理され6万人がリストラされた。
  • 2000年、企業別労組の限界を認識し、産別組織へ変更。

現在は商業銀行労組6、政府系銀行労組7、地方銀行労組6、協同組合系金融機関等14、計33の加盟組織、93,000人の組合員を持つ。韓国では3番目に大きい組合である。保険労組は80年代の民主化闘争時代に脱退し、別の産別に加盟している。

主な取組みの成果として、2002年に韓国で初めて週休2日を勝ち取った。

昨今の急激なデジタル化により、非対面チャンネルの販売(インターネットバンキング、モバイル決済・送金、オンライン資産管理等)が増え、店舗閉鎖、人員削減がある中、雇用の安定化に取組んでいる。

最新の団体交渉では、賃金2.6%引上げ、9か月以上勤務した非正規社員の正社員化、妊娠した女性社員の1日2時間の時短等を勝ち取った。

またSDGs達成に向け、金融産業労使で社会的責任を果たす活動として、若年層の失業対策及び雇用創出のための公益基金の創設に労使で合意した。主な業務は、不利な条件の人々向けのジョブフェア開催、北朝鮮と韓国の間の経済協力支援、最も弱い階層への住宅費支援(シングルマザー、1人親世帯)、多文化家族や外国人労働者への支援、高齢者1人世帯の支援、難病患者の支援、奨学金制度等である。

韓国側からは、日本の金融産業の組合のUNI加盟状況や、マイナス金利下での銀行の収益源、少子高齢化・人口減少傾向を見据えた銀行のビジネス戦略と金融産業の規制との関係等、多岐に渡る質問が出され、全信連から回答した。

最後に、大谷全国農団労書記長は、韓国の金融産業の現状と課題について非常に参考になったと述べ、懇親会でも引き続き意見交換できることを期待して閉会した。

 


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