UNI金融部会、金融安定理事会(FSB)と初の正式な対話

2012年11月16日、ジュネーブにおいて、ITUC、TUAC、UNI金融部会共催で、金融安定理事会(FSB)との正式な協議が行われ、労働運動として初めて、労働者の意見を表明することができた。これまでは限られた組合役員しか会うことができず、より幅広い協議の場を要請し続けてきた成果である。今回、アジア、アフリカ、欧州、米州から60人もの組合役員が集結し、28のG-SIFI(グローバルなシステム上重要な金融機関、いわゆる『大きすぎて潰せない金融機関』)の再建・破綻処理計画を策定するにあたり、FSBが社会的側面や雇用の側面にももっと配慮すべきだと意見提起した。これら28社には、HSBC、ドイツ銀行、アメリカ銀行といった大手銀行が含まれており、救済措置が必要な事態になれば、グローバル経済の安定が脅かされるリスクがある。

FSBは、グローバル経済の安定に利するため、効果的に規制政策を実施し、国内及び国際的な当局・関係機関を調整する目的で設立された。更に、将来の危機を防ぐため大手金融機関の「緊急」計画を策定する権限も持っている。しかし、これまでのところ、社会的側面特に雇用面の対策がこれらの計画には欠けており、多くの場合、雇用に重大なインパクトを及ぼし得る。

ジェニングスUNI書記長は、「多くの銀行員が仕事や家を失い、怒りが広がっている。経済が停滞している最中、銀行は15~20%のROEを得ようなどという期待は持ち続けられるはずがない。FSBは、銀行業のモラルの再構築と、雇用創出及び実体経済への投資を確保する上で、大きな責任がある」と述べた。

バロウITUC書記長は、「FSBは極めて専門的な権限を持っているが、市民団体や労働組合との定期協議を通じて、現実と向き合う必要性がある。今回の会議は、今後の定期的対話の第一歩となるだろう」と期待を寄せた。

出席した組合役員は、FSBに以下の要請を行った。銀行に対して、より現実的な目標を設定し、インセンティブで高リスクを負わせるような行為を止めさせ、報酬慣行も調整するよう、圧力をかけること。従業員に銀行文化を変えるよう促すこと。FSBが取締役会に出席し、救済計画の策定に全面的に関わること。

モンザネUNI金融部会担当局長は、「金融システムは社会の一部だ。従業員は金融機関で働いていながら、外部に置かれている。対話を通じて、使用者やFSBに我々の懸念やメッセージを伝えることが重要だ。責任あるビジネスは金融業界のイメージアップにつながる。より広い規制の枠組みが必要であり、FSBは重要な役割を担っている」と述べ、FSBには投資銀行代表者を入れず、労働組合をはじめ社会の様々なアクターの意見を聞くよう要請した。

トルネFSB副事務局長は、「FSBは、より透明性を確保し、定期的な協議を開催し、現在行われている方針策定への貢献を受けるよう努力したい」とまとめると共に、「リスクを冒す人にリスクの代価を払わせるべきだ」と述べた。


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