データが示す、欧州の印刷・製紙業界における安全衛生

UNI 欧州印刷・パッケージング部会が発表した新しい報告書は、労働災害に関する統計をまとめ、印刷・製紙業界のすべての労働者を保護するための対策を提示している。

• 欧州内の南北格差は依然として存在しており、南欧および東欧諸国ではより高い事故率を記録している。
• データによると、2018年から2024年にかけて全体的な改善傾向が見られる。
• 労働者保護について著しい格差は依然として残っており、水準の向上に向けた結束は、欧州全体で共通の優先課題とすべき。

安全が依然として重要な産業
危険な産業と聞いて、印刷、出版、製紙業界はすぐに思い浮かぶものではないだろう。だが欧州全域でこうした産業に雇用されている数十万人の労働者にとって、職場の安全は日々の現実だ。毎年、印刷産業では数千人の労働者が業務中に負傷している。

UNI 欧州印刷・パッケージング部会は、ユーロ圏統計局(Eurostat)公式データおよびベルギー、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、イタリア、ポーランド、スロベニア、スペイン、スウェーデンの10カ国の国内統計を活用し、2018~2024年までの期間を対象に、これらの産業における労災統計について、これまでで最も包括的な国際比較データをまとめた。

データによって明らかになったこと
報告書は、業務上の非致死事故および致死事故を分析し、事故の絶対数と、労働者数を考慮した発生率の両方を検証している。この二重のアプローチは極めて重要であり、これによって同産業における雇用水準が大きく異なる国々の間でも、有意義な比較が可能になる。

特に注目すべき点は地理的要因だ。スウェーデン、デンマーク、ドイツなどの国々は一貫して低い発生率を維持しており、これはより強固な安全文化、より堅牢な規制枠組み、そしてより高いレベルの労働者代表性を反映している。対照的に、南欧および東欧では、法執行能力、職場の組織体制、社会対話における構造的な違いに起因して、より困難な状況に直面している国が複数ある。

なぜこれが重要なのか、そして何を変える必要があるのか
統計の背後に存在するのは、誰かの同僚、親、あるいは友人である労働者だ。本報告書の目的は、単に問題を記録することではなく、行動を起こす必要性を訴えることにある。UNI 欧州印刷・パッケージング部会は、同部門の社会対話プロセスの一環として、使用者、政策立案者、欧州機関と今回の分析を共有しており、明確なメッセージを発している。すなわち、安全基準の向上に向けた結束は、決して任意の選択肢ではないということだ。

またこのデータは、最も成果を挙げている国々が示しているように、より良い成果は実現可能である。必要なのは、政治的意志、労働監督のための十分な資源、安全管理への労働者の実質的な参画、そしてすべての人の安全基準を引き上げる欧州の枠組みだ。印刷・製紙業界の労働者は、もっと良い環境が与えられるべきなのだ。

「欧州印刷・パッケージング部会における2018–2024年の労働災害統計」報告書はこちらから。報告書には、調査結果の要約と政策提言が記載されている。