
米国とカナダのゲーム開発に携わる労働者が、United Videogame Workers-CWA Local 9433を結成した。アメリカ音楽家連合(AFM)と提携する全米通信労組(CWA)による、直接加入可能な業界全体を網羅するビデオゲーム労働組合だ。
この強力な新組織は、サンフランシスコで開催されたビデオゲーム業界の専門家を対象とした世界最大の業界イベントである2025 Game Developer Conferenceで発表された。
UVW-CWAのミッションステートメントには「我々の使命は、自分たちを歯車のように扱う人々から、我々の生活、労働、情熱を取り戻し、同僚を力づけること、解雇された人々、フリーランサー、失望した契約社員、権利を剥奪され疎外された人々、この業界を支えるために目立たないところで働く労働者たちと手を結ぶこと。(…中略…)我々は、目先の利益を追い求めるのではなく、才能を育み、未来に投資する、我々のために機能するゲーム業界を創り出していく。ゲームを作るのは我々自身。我々がどのように働くかを決めるのは我々でなければならない」と書かれている。
またUVW-CWAの結成は、2020年以降、6,500人以上のテックおよびビデオゲーム開発に携わる労働者の組合加入を支援してきたCODE-CWAの5周年記念にも重なっている。
トム・スミスCWA組織化担当シニア部長は「この組合は決して単独で突発的に結成されたのではなく、何年にもわたって団結することの意味を問い続け、世界最大の収益を誇る業界の一つで力を取り戻すために闘ってきた何千人ものビデオゲーム労働者による積み重ねられた努力の成果だ(…中略…)これらの労働者は、果敢に行動を起こし、我々が愛するゲームの裏方である労働者のために力を結集しているのだ」と語った。
UVW-CWAの立ち上げの一環として、組合員は、ビデオゲーム業界で働くすべての労働者、特にレイオフの危機に直面している労働者の尊厳と雇用保障を求める嘆願書への署名を集める予定だ。ビデオゲーム業界は、近年収益が大幅に増加している世界で最も急速に成長しているエンターテインメント業界の1つである。
業界全体では、2023年に10,500人以上の雇用が失われ、2024年にはさらに14,600人の雇用が失われた。GDC 2025 State of the Game Industry(ゲーム業界の現状を示す報告書)によると、2024年に解雇されたと報告したゲーム開発に関わる労働者は、調査対象の10%を超えた。30以上のスタジオが全従業員を解雇し、親会社によって閉鎖された。その中には、マイクロソフトやソニー・インタラクティブエンタテインメントといった最大かつ最も収益性の高い企業も含まれている。
請願書の全文は こちら。
直接加入の組織化(プレマジョリティー・ユニオニズムとも呼ばれる)によって、フリーランサーや近年レイオフされた何千人ものビデオゲーム労働者等が、従来の組合認証プロセスで使用者が課す障害や手続きによるタイムラグなしに業界全体で力を結集することが可能になる。また、労働者が一つのビデオゲームスタジオにとどまらず、共通の懸念事項に対処することも容易になる。
クロード・カミングス・ジュニアCWA委員長は、「UVW-CWAの結成は、ビデオゲーム業界で働く人々が業界内で力を蓄えるのを支援するという、我々の活動における次のステップとして非常に喜ばしい」と述べ、「ビデオゲームスタジオの統合が進むにつれ、ゲームに生命を吹き込む創造性、献身、スキルを持つ労働者は、ますます二の次になってきました。彼らは、企業の経営陣が持続可能な将来を犠牲にして目先の利益を追求する中で、レイオフと再雇用という終わりのないサイクルにさらされている」と指摘した。
カリー・リベックUNIシニアコーディネータは、「ビデオゲーム業界を変革する世界的な動きは、さらに強固なものになった(…中略…)世界中のビデオゲーム労働者は、過酷な労働分化による搾取、不安定な契約、そして、彼らの多大な献身や才能に釣り合わない不十分な報酬を拒絶している。我々は力を合わせて、画期的なゲームを開発するだけでなく、公正さと卓越性の新たな基準となる職場づくりに尽力していく」と強調した。