デンマークで郵便配達が終了 – 労働者と社会的弱者に危機

デンマークの国営郵便サービスであるポストノードは、2025年末までに書簡の配達を停止すると発表した。これにより、労働者とデンマーク住民、特に重要な連絡手段として郵便を利用している最も弱い立場にある人々に深刻な影響が及ぶことになる。UNIは、デンマークの加盟組織3Fとともに、この決定を最も強い言葉で非難する。

ポストノードの書簡市場からの撤退は、郵便の全職員約4,600人のうち1,500人の雇用喪失を意味する。同社の書簡市場における事業は、デンマークの民間物流会社DAOに引き継がれる予定である。DAOは現在、デンマークの郵便物のごく一部しか扱っておらず、歴史的に個人宛郵便物の効率的管理に苦慮してきた。またDAOは非常に多くの不安定雇用の労働者に依存している。ポストノードの撤退が実現すれば、DAOは書簡市場で唯一のプロバイダーとなり、デンマーク住民にとって重要なインフラである書簡を事実上、民間企業が独占することになる。

デンマークは今、郵便の歴史において重要な岐路に立っている。今後の決定によって、郵便サービスがデンマークの重要なインフラの安定的で利用しやすい一部であり続けるのか、それとも市場の失敗によって市民や企業が信頼できる郵便システムを失うことになるのかが決まる。

デンマークの住民、特に病院、自治体、金融機関とのやり取りに物理的な書簡を使用している27万1000人の状況は、危機的なものとなっている。すでにデンマーク国内では、単純な手紙を送るだけでも4ユーロ近くかかり、高齢者、地方在住者、低所得者層には大きな負担となっている。従来の郵便ポストが撤去され、切手が廃止されれば、郵便サービスへのアクセスは、特に農村地域にとってますます困難になるだろう。

デンマークの高齢者介護における民営化の経験は、必要不可欠な公共サービスを営利追求の民間事業者に委ねることの潜在的な結果を示している。そうした民間事業者は、厳しい経済状況下で撤退し、市民を重要なサービスから置き去りにしかねないからだ。
DAOが同様の道を歩むことになれば、デンマーク政府は財政的・物流的負担の大きさに直面する可能性がある。

3Fポストのゼヴァド・ラミック議長は、「デンマークの政治家が書簡市場の自由化を決定して以来、我々はメディアや政策立案者の間で、その影響について啓発するために集中的に取組んできた。自由化の目的は、価格を引き下げ、サービスレベルを向上させることだったが、。2023年の施行以来、価格は100%以上上昇し、サービスレベルは大幅に悪化した。そして先週、究極の結末を目の当たりにした。ポストノードが市場から撤退し、重要なインフラが民間に独占されることになったのだ。住民と労働者にとって深刻な打撃だ」と指摘し、「我々は適正な賃金と労働条件を求めて闘争を強化していく。職を失った従業員が支援も機会もなく取り残されることは認めない。我々は、大きな需要がある労働市場において、従業員が前進するための最良の条件を確保するために闘っていく。そして労働者の尊厳とこれまでの仕事に対する敬意を忘れてはならない」と訴えた。

UNI世界郵便・ロジスティクス部会が6大陸で11の事例を調査したところ、郵便の民営化は、料金の上昇、配達の遅れ、雇用の悪化という悪影響をもたらすことが明らかになっている。UNIと世界中の郵便労組は、昨年の世界郵便デーにデンマークを訪れ、3Fを支援するとともに、デンマークが以前に実施したユニバーサル・サービス義務撤回による有害な影響を示した。

コーネリア・ベルガーUNI世界郵便・ロジスティクス部会担当局長は、「郵便サービスは地域社会をつなぐ基本的なものであるにもかかわらず、デンマークから英国、米国に至るまで、郵便は攻撃を受けている。デジタル化によって郵便事業は大きく変貌したが、郵便事業がその役割を責任を持って再構築できていないことは非常に問題だ。世界中の労働組合が団結し、質の高いサービスを保護し、世界中の郵便労働者のまっとうな労働条件を確保する、確固たる将来ビジョンを求めている」と訴えた。