障壁を打ち破り、平等を築こう: UNI Apro女性大会、バンコクで変化を促す

2024年11月18日、タイ・バンコクで第6回UNI Apro女性大会が開幕した。『ジェンダー平等のために、ともに変革しよう』をテーマに、20カ国から200人以上の女性が結集した。

UNIタイ加盟協を代表して、ニライモル・モントレカノン氏が参加者を歓迎し、「Su!Su!(闘おう!)」と唱和し、職場や組合で女性の力を高めるよう、呼びかけた。

中田綾子UNI Apro女性委員会副議長(日本、UAゼンセン)は、開会挨拶の中で「私たちは、女性を経済的、社会的、政治的にエンパワーする政策を提唱しなければなりません。特に、アジアでは歴史的にも、文化的にも、女性の立場が低い状況にありました。アジアの女性がおかれている環境は、世界と比較しても、まだ解決すべき課題があります。私たちは、暴力やハラスメント、差別、そして労働組合だけでなく社会全体への女性の全面的な参加を妨げるあらゆる障壁と闘っていかなければなりません」と述べ、ジェンダー平等への困難な道のりの中で女性のエンパワーメントを求める積極的な提言を行って大会の流れを導いた。

司会を務めたチャニサ・モンタマニー氏(タイ郵便労組)は、この大会がタイの民主的な労働組合運動にとって歴史的な瞬間であると称え、「UNI Aproによるこの素晴らしい国際交流の機会を利用し、私たち自身を豊かにしよう。障壁を打ち破り、より多くの女性が組合に参加し、意思決定の地位につけるよう道を切り拓いている、南アジアと東南アジアからメンタリング・プログラムに参加した姉妹を歓迎したい」と述べた。

UNI機会均等局のメンタリング・プログラムは、この地域で目覚ましい成果を上げており、わずか3年間で参加者の半数近くが意思決定に関わる役職を得て、その革新的効果を示している。

アルケ・べシガーUNI副書記長は、バングラデシュにおける安全な工場の構築、インドネシアの清掃労働者の賃上げ、日本での数千人のパートタイム労働者の組織化など、この地域における組合の成功を強調し、「UNIと加盟組織が、働く女性が直面している緊急問題に取組んでいることは、我々の誇りだ。我々は勝利する。組合の課題、UNIの課題は、女性の課題だ」と語った。

暴力、ハラスメントとの闘い
キャロル・シェファー UNI世界女性委員会議長(アイルランド・CWU)は、女性の安全と生活に深く影響する職場のハラスメントや家庭内暴力との闘いを出席者に呼びかけ、「職場のセクハラに立ち向かっていこう。もうたくさんだ、と叫ぼう。職場に忍び寄る家庭内暴力に立ち向かおう。一人ひとりが変革の担い手となろう。なぜなら、皆さんには力があるから」と呼びかけた。

ジェラルド・ドワイヤーUNI会長兼UNI Apro会長代行は、顧客と接する業務に就く女性に非常に大きな影響を与える、顧客からの攻撃という根強い問題について強調し、「真のディーセントワークとは、暴力や脅迫がないこと。顧客による攻撃は我々全員にとって災いであり、反撃していかなければならない。UNI Aproは、加盟組織のSDAとUAゼンセンが率先してこの課題に取組んでおり、非常に誇らしい」と述べた。また、20を超える加盟組合が、女性や若者に大きな影響を与える顧客からの暴力や攻撃に反対する広範なキャンペーンを展開していることを付け加えた。

男女間の賃金格差への取組み
ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、女性の経済的自立、強さと力を制限する男女間賃金格差の是正がこの地域の喫緊の課題であることを強調し、「サービス産業の女性は、同じ仕事でも男性より低賃金であることが多い。我々は、同一賃金政策と賃金の透明性を通じて、男女賃金格差の是正に注力している」と述べるとともに、仕事の世界における暴力やハラスメントと闘うため、より多くの国にILO 第190号条約の批准を迫る必要性を強調した。

2024~2028年の戦略的優先課題
大会初日には、2024年~2028年の戦略的優先課題から始まる2つの動議に関して、討議が行われた。

主な目標は以下のとおり:

  1. 組合における女性代表の増加: UNI機会均等局の「40for40」やメンタリング・プログラムなどのキャンペーンは、女性リーダーの地位向上を目指している。
  2. 暴力とハラスメントの撲滅: ILO第190号条約の批准に向けたアドボカシー、職場における暴力に関する教育、団体協約への原則の盛り込みが引き続き重要である。
  3. 女性のために取組む組合: ジェンダーに焦点を当てた団体交渉や、賃金格差、年金、安全衛生の課題に取組む政策が不可欠な戦略として強調された。

ディーセントで持続可能な未来のために、変革しよう
チュン・ライハ代議員(香港、HKRRCGU)は、ジェンダー平等を通じたディーセントワークと持続可能性の実現に焦点を当てる2番目の動議について説明し、「知識集約型経済において、ディーセントな雇用の推進と人材への投資は、経済成長と社会的包摂にとって非常に重要だ。ジェンダー平等は、持続可能な未来のためだけでなく、気候変動に直面する中で公正な移行を達成するためにも欠くことはできない」と述べた。

パネリストとして登壇した白國富美代 代議員(日本、UAゼンセン)は、同組織で6割を超えるパートタイムリーダーの育成に向けた取組みについて共有し、 ベストプラクティスの共有と ネットワークの構築を通じ、経験とモチベーションをアップさせていると語った。 そして、誰かに託すのではなく、パートタイム労働者が自ら自分たちの労働条件について考え、声を上げ、変えていくこと が重要だと訴えた。

外﨑文美子代議員(日本、自動車総連)は、相互理解のある職場づくりをする上で対話の果たす重要性について言及した。考えを発信しやすい環境を整えることがカギの一つだとし、そうすることで働きやすい職場の土台となり、活力が生まれ、職場の成長が促されると発言した。

UNI Apro女性大会は2日目(2024年11月19日)に続く。