UNI世界ケア部会大会、尊厳のための闘いを強化

2024年9月中旬、ハンガリー・ブダペストでUNI世界ケア部会大会が開催された。37か国52労組から介護労働者、労働組合の指導者や活動家が一堂に会し、新たな指導部を選出し、今後4年間の戦略的優先課題を採択した。

ポーランドからペルーに至るまで、UNI加盟組織は、公正な賃金、より良い労働条件、エッセンシャルワークの承認を求めて闘っている。大会では、世界各地で介護労働者が組織化、団体交渉、グローバル協定の実施を通じて、介護の未来を再構築する勝利をいかに勝ち取っているかが、共有された。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は開会の挨拶の中で、「我々はいつもそうであるように、闘わなければ何も得られないこと、そして団体交渉をする組合を持つ労働者だけが団結して勝利することができることを学んできた。 そしてパンデミックの際に、組合がもたらす違いを目の当たりにしてきた。死亡者数の減少、人員配置の改善など、労働を安全にするすべての要素が、組合が労働者を代表しているところではより強力だった」とコメントした。

高齢化によって介護労働者に対する需要が急増し、人員不足の危機が激化している。介護労働者は重要な役割を担っているにもかかわらず、最も脆弱で不安定な労働条件に直面することが多い。

アラン・セーブルUNI世界ケア部会担当局長は、国際的に組合が協力する必要性を強調し、「介護危機は世界的な問題だ。低賃金、人員不足、燃え尽き症候群など、搾取のパターンは大陸を越えて同じだ。我々の強みは団結にある。介護労働者が団結すれば、制度改革を推し進めることができる」と鼓舞した。

開会式に迎えたブダペストのカラーチョニ・ゲルゲイ市長は、社会の変革を実現する上でに労働組合の重要性を強調した。

その他には、スイスのSUPI研究所のニコラス・ポンス=ヴィニヨン氏が講演し、質の高いケアの推進の中心に労働者を据えることの重要性を強調した。また、世界保健機関(WHO)のミシェル・マクアイザック技術担当官は、医療・介護労働がいかに過小評価されているかを強調した。非常に女性労働者の多い部門であるため、医療・介護労働では、部門特有の低賃金に加え、部門全体における女性の相対的な低賃金という状況が、すべての労働者にとっての医療・介護労働の価値を押し下げている。

大会では、安全な人材配置、暴力とハラスメントの撲滅、公衆衛生と社会保障の擁護など、ケア経済の核心に関わる問題について、詳細かつ有益な議論が行われた。ホスト国ハンガリーの組合Szadのフェレンツ・ケーブス委員長は、同じ課題に直面している自国の介護労働者の組織化の勝利を強調した。

さらに、多国籍介護事業者がこの部門で影響力を強める中、大会では、特にドイツのグローバル・ヘルスケア企業フレゼニウスにおける組織化の取組みに特別な焦点が当てられた。また、中南米とアジアにおけるコミュニティヘルスワーカーの組織化と正規化にも焦点が当てられ、移民労働者の出身国と移住先の両国における影響と組織化の必要性が議論された。

アルゼンチンの医療労組FATSAのミゲル・ズビエタ氏がUNI世界ケア部会議長に再選し、新たな指導部とともに、今後4年間のUNIの野心的な行動アジェンダを指揮することになった。優先課題には、民間介護多国籍企業で働く労働者の組織化、介護労働者やコミュニティヘルスワーカーの組織化の拡大、介護労組を強化するための世界的な政治的影響力の構築、UNIケア部会の世界的な強化などが含まれる。

ズビエタ議長は、「ブダペストで開催されたばかりの世界会議に非常に満足している。連帯と組織化を最前線に据え、UNIケア部会は我々の部門が直面する課題に取組むための行動プログラムを策定した。我々は、分断化、非正規化、職場の暴力、組織化や団体交渉に対する攻撃と闘う中で、労働者の声を増幅させる強力で団結した組合の構築に取り組んでいる。2024~2028年戦略計画は、重要な優先事項を明確に示すものだ」と締めくくった。