世界の組合指導者、パレスチナの労働組合と人々への支援を確認

2024年5月下旬、8つのグローバル・ユニオン(GUF)と国際労働組合総連合 (ITUC)の指導者が、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸の中心都市ラマラを訪れ、西岸とガザの組合に連帯を伝えた。これらの組織はほぼすべての産業において150以上の国々で2億人を超える労働者を代表している。グローバル・ユニオン評議会(CGU)のメンバーであるGUFは、パレスチナの加盟組織やその他の組織と協力し、現地の労働組合が労働者にとって困難な時期を乗り切り、パレスチナにおける変革の重要な推進力としての役割を果たす上での支援を強化することを約束した。

ITUCと各GUF書記長をはじめ、世界各地から多数の組合トップが参加した代表団は、パレスチナ労働組合総連合(PGFTU)の代表や、西岸とガザの労働者を代表する組合指導者と会談した。

代表団は、パレスチナ解放機構のアッバス議長と面会する機会に恵まれた他、2024年5月28~30日にかけてのミッションでは、サマ・アブ・ウン副首相や複数の政府閣僚にも面会した。グローバル・ユニオンの中には、すでにパレスチナの仲間と深く関わっている組織もあり、いずれもパレスチナ人労働者の闘いを支援・維持することにコミットしている。

代表団は、「我々はこの困難な時期に、パレスチナの労働組合と労働者に対する連帯を表明する。私たちは、ガザの人々が直面している深刻な人道的危機に深い懸念を抱いており、パレスチナ人、イスラエル人、そして平和、平等、正義を求める世界中の人々とともに立ち上がる」と明言した。

緊急の優先事項として、国際人道法を完全に尊重した即時かつ恒久的な停戦、直ちに人道支援を受けられるよにすること、正当な司法手続きを経ずに拘束されているすべての人質やその他の人物の解放、紛争に巻き込まれたすべての労働者の安全な帰還を可能にすることが挙げられる。

同代表団は、IITUCと他のグローバル・ユニオンが長年にわたり、2国家解決を目指す方針を示してきたこと、また、独立したパレスチナの真の経済的未来を促進するため、国連安全保障理事会決議242と338を完全に履行し、公正で持続可能な和平を求めることを想起した。これには、西岸の占領を終結させ、すべての違法入植地を解体し、東エルサレムをパレスチナ国家の首都とする、1967年以前の国境線を承認することが含まれる。

代表団は各国政府に対し、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)への資金援助の再開と増額を要請した。UNRWAの役割は、パレスチナ人が最も困窮している時に、必要不可欠なサービスを提供し、支援する上で極めて重要である。

代表団は、「我々はパレスチナの労働者と労働組合に対するコミットメントを強化するためにここに来た。我々は皆、同じ家族の一員であり、我々の目標は、公正で永続的な平和と安全の中で暮らす民主的で主権を持ったパレスチナの構築であり、安全なイスラエルの構築だ。労働組合は、あらゆる民主主義に不可欠な要素であり、強力で民主的な独立した組合がパレスチナにおける目標の実現に向けた重要な基盤になる」と述べるとともに、現在の戦争で悲惨な代償を払ったパレスチナ人から、胸を打たれる証言を聞いたことを報告した。

ガザでの破壊と人命の損失という悲惨な現実に加え、入植者の暴力、移動の自由などの人権の制限、西岸での経済的苦境についても聞いた。そうした状況にもかかわらず、光を放っているのは、労働組合主義へのコミットメントであり、そうした取組みが、紛争による広範な混乱の中でも公正な解決を実現する手助けをする可能性である。

代表団は面会したパレスチナの労働組合に対し、「グローバルな労働組合活動家として我々は、労働運動に対し、平和、人道、民主主義、連帯の原則を実現するよう求める。これには、パレスチナとイスラエル両国の労働組合がそれぞれの社会で果たす重要な役割を認識し、建設的な対話に投資し続けることも含まれる。(…中略…)グローバル・ユニオンはパレスチナの姉妹兄弟を忘れることも見捨てることもない。我々は、パレスチナの労働組合を支援に向けた取組みを強化していく。労働組合は不変の存在であり、民主的で地域に根ざし、ディーセント・ワークと質の高い公共サービスの原則を根付かせるべき復興期に、具体的な支援を提供できる体制を整えている」と述べた。

グローバル・ユニオンの多くは、ガザや西岸の組合を通じて、すでに労働者に多額の援助を行っている。教育インターナショナル(EI)は、パレスチナで1,000人以上の教員に財政支援を行い、ラファでは5,000人以上の子どもたちにシェルターを提供している。国際ジャーナリスト連盟(IFJ)は、ガザで記者に直接支援を提供し、ガザ地区南部のハンユニスで作業スペースと機材を備えた連帯センターを運営している。国際運輸労連(ITF)と国際公務労連(PSI)は連帯基金を立ち上げ、パレスチナの運輸・公務労働者とその家族に緊急支援と長期支援を提供している。国際建設林業労働組合連盟(BWI)は、建設労働者とその家族に人道的支援とシェルターを提供してきた。